さみしいな
構って欲しい。それはきっと子供の時性格も顔も可愛くなくてうまく人に構ってもらえなかったからで。男の子にも女の子にも囲まれていた同級生を羨ましく妬んでたということで。目立ちたくはないけど関心は常に引いていたかったということで。環境が新しくなる度に期待だけを膨らませていたということで。ただただ褒められたかったということで。羨ましがられたかったともいうことで。学生時代には満たされ切れなかった何かがあるということで。手に入らなかった何かで溢れているということで。まだ私は大人になれていないというこで。「構って欲しい」と言うのは誰かの生活の源になりたいということで。でも誰かに主導権を握られたくないということで。私が連絡をあげたら舞い上がって直ぐに返信が来てほしいということで。私と会えるとなったら嬉しすぎて直ぐに飛んでほしいということで。好きな音楽を聴きながら飛び跳ねてる私を愛でた目で見つめてくれて、お酒が足りなかったらコンビニの冷蔵庫にあるお酒をぜんぶ持ってきてくれるような人を求めているということで。私が悩んでたら必死にポジティブな言葉を掛けてくれて、私が泣いてたら私が好きな詩を読んでくれるのを望んでいるということで。私がつまらなさそうにしてたら面白い雑学をペラペラ私の気分を伺いながら話してほしいということで。私が退屈そうにしてたら面白い代替策を提示してくれるということで。私がお腹が空くかもしれないことを予想してお家でご飯を作り置きしてくれるということで。あまりにも食欲のない私を心配するふりをしながらさりげなく私を自宅に招いてくれるということで。私がどれだけ約束に遅れても怒らなくて、私がどれだけ急に呼び出しても飲み物片手にいつでも出てきてくれるということで。私に「明日なんて一生来ないからずっと寝ていればいいよ」と言いながら、朝7時半にはちゃんと起こしてくれることで。私の好きなお菓子はずっと家にストックしてあるということで。暗い夜には私のことを思って暗い恋愛ソングをYouTubeでただひたすら聴きながら左手伸ばして力弱く月を撫でてくれるということで。私が寝入る瞬間は隣にいながら寝たら直ぐに賢者になるということで。私が1番でありながら2番も3番もいるということで。私が気になっている本を書店で見たら私のことを思い出しながら迷って買わないということで。私にうざい出来事があれば「そんな奴僕がやっつける!」と一丁前にファイティングポーズだけ取ってくれるということで。私と会えないことを寂しがりながらも会えない期間連絡はしてこないことで。私の好きな音楽を聴きながら私には違う友達が紹介してくれたと言うことで。私のカバンの中に1番目に好きなお菓子と2番目に好きなお菓子を1つずつ忍ばせてくれるということで。私が違う友達と遊ぶ時は少し憂鬱な顔をして洗濯を干してくれるていうことで。私が太っても痩せてもよく分からないと眉を八の字にして微笑んでくれるということで。私が買ってきてと頼んだイチゴのショートケーキを窓から投げても、今は何が食べたいの?と聞いてくれるということ。私にとってはきっとそういうことで。
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