ギターが弾けないコンポーザーの為のギターテクニック【バッキング編】

 こんにちは。youmiです。

 私は作編曲をする際によくKOMPLETEをよく使用するのですが、生っぽく聞かせたいときに使える音源と使えない音源があります。

 例えばピアノ、ベース、ドラムス、打楽器などはある程度作り込めば生っぽく聞かせることが出来ます。

 しかし一方で、ストリングス、ブラス、そしてギターは生っぽく聞かせることが非常に難しい。

 ということで今回はエレキギターを取り扱って作編曲で使える、編集を織り交ぜたテクニックを書き出したいと思います。

 あくまでも”作編曲”という観点からのテクニックですので、本来の弾き方、ギタリストの哲学とはかなり違った内容になりますのでご注意ください。

概要

 今回弾いていくフレーズはバッキングでよく耳にするこのフレーズ。

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 ソロギターではないので音が出ればなんとかなります。

 先に私のギターの腕を書き出しておきましょう。パワーコードはとりあえず弾けるもののストロークは安定せずにリズムはガバガバ、リードは弾けるものの録音してみると聞けたものではない、というような感じです。

 しかしこんなへなちょこな実力でも完成形はこのような感じになりますのでとりあえずは一旦試してみてください。(製作時間10分)

コンポーザーは編集技術に頼れ

 先にも説明した通り、ライブ用のギターテクニックとここで取り上げる作編曲用のテクニックは全く違います。

 ライブで弾けるくらいの実力があればこの記事は読まなくていいと思いますが、そうでない人が見にくる現実。

 そこで活用していくのは持ち前の編集技術。早速作っていきましょう。(弾き方はググって)

1.とりあえず録音する

 今回は2トラックに分けて一本のギターを”生成”していこうと考えています。DAWはStudioOneを使用して、おそらく無料版でもできる範囲の編集で仕上げます。

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 まずは先ほどの楽譜の赤丸の部分(開放)を録音します。

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 そしてミュートも同様に録音します。

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 やる前からわかっていた通りリズムがガッタガタです。

2.コンピングする

 録音が終わったらグリッドに合うように軽くコンピングをします。

 やるべきことは、テイクを選ぶ、グリッドに合わせる、フェードを掛ける、くらいなので数分あれば終わると思います。

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この際に出音がダメだと編集をしてもどうにもなりません。そういう時は一音一音丁寧に録音して、グリッドに合わせます。
一音をコピーすると不自然になるので最低でも2音、理想は4音以上を使い回すようにしましょう。

 コンピングが出来たら必要に応じてクオンタイズをかけます。StudioOneでのショートカットは”Q”。

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 説明すればこのくらいの工程で済んでしまいますが、どんな音が使えてどんな音が使えないか、というのを把握するのに耳を慣らす必要があります。

 そのためにもアンプシミュレーターをかけながら録音するのが近道でしょう。

3.AUXを活用

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 ここまでできたらゴールは近いです。しかしここからが簡単で一番大事な工程です。

 2トラック分録ったSustainとMuteをバス(AUX)に送り、その上からアンプシミュレーターをかけます。

 こうすることによって一つのソースから音を取っていることになり、歪み方をより自然に近づけることが出来るのです。

終わり

 初めてこの方法を試すとここまででもかなり疲れると思います。

 しかし、2回り分音を録ってしまえば前半をL、後半をRに振ることによってダブリングを簡単に再現することが出来てしまうなど苦労に対するリターンはかなりのものです。

 今回はバッキングを取り上げましたが、気力次第で続くかもしれません。続いたらリードギター編にいきます。

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