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ぼくらが高校生の時にほしかった場所を Co-study space “Posse”

Posseは、家でも学校でもない学びの場。
中高生が自分らしく居ることができる場所であり、
地域の大学生や大人から多様な価値観、生き方、世界の面白さを学ぶ場です。

東京都府中市で活動を行うYouth Action for Fuchuのプロジェクトのひとつである「Co-study space “Posse”」Youth Action for Fuchuの代表である関谷さんとPosseの事業代表である村元さんにお話を伺いました。

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Posseはどのような組織なのですか?
村元:Posseは、Youth Action For Fuchu(以下YAFF)という団体のプロジェクトのひとつで、Posseの案は関谷と僕と当時浪人していた3人で立ち上げました。YAFFは府中に関わる若者たちが集まって活動している団体で、Posseは府中出身の子や、僕も府中出身なんですが、地元の友達や近くにある東京農工大学、東京外国語大学の学生が計20~30人ほど参加してくれています。

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どの年齢層をターゲットにしているのですか?
関谷:中高生の第3の居場所、学び場なので、中学生、高校生がメインターゲットです。
村元:僕らが浪人をしていたときに今まで必要だった居場所ってどんなのだろう、と考えたときに、中高生の時って家と学校以外の場所がないよね、という自分たちの経験からきたのが大きいと思います。

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どんな施設なのですか?
関谷:知り合いのアパートを一部屋借りて、全部自分たちでリノベーションをして作った場所です。。和室と洋室にわかれていて、和室は割と自由に過ごせるようにしていますが、洋室の方は自習をしている子が多いです。洋室の方が広いので、そこでイベントを行ったりしています。

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どのようなイベントを行っているのですか?
村元:直近でやったのは、成人式です。府中は成人式が中止になってしまったので、何かできないかということで、ご家族限定の写真撮影をメインに行いました。
関谷:ほかには、中高生たちが自分たちで主宰したクリスマスパーティや、誕生日会を隣のカフェを借りて行ったりしています。

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アパートのお部屋以外も使えるということですか?
関谷:Posseが入っているアパート一帯のエリアの管理をしている方と一緒に活動をしていて、コミュニティカフェを使わせていただいたり、横の棟にはパティシエさんの工房もあるので、調理科の高校に通っている子を連れて行ったりもしています。Posse自体はアパートの一室ですが、隣に小学生を中心としたあそびのアトリエがあったり、他にも府中発のアパレルブランドやNPOの事務所、マッサージ屋さんなどなど、様々な方々が周りにいるので、私たちが全部をひとつの場所でやるというよりも、まちのいろんな人や場所に広がって活動をしていければと思っています。

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Posseが目指すところは何ですか?
村元:学校にも家にも居場所のない子がいるので、そういう子たちにとって居心地がいい居場所でありたいと思っています。中高生にとって、身近な大人とは先生と親、兄弟ぐらいだと思うのでそれだけじゃないんだよ、もっと広い世界があるんだよということを見せたいので、彼らが何かしたいといったときに近くのいろんなコミュニティの人とつなげたりということをしています。最終的に目指しているのは、ナナメの関係や、地域の人との関係性を築いていってほしいと思います。
中高生ってあまり関わりのないところに行くことが少ないと考えたときに彼らの一番身近にあるものって学びだよね、勉強だよねっていうのがあって、そこから世界が広がっていくっていう体験をしてほしいというところから学びの場、勉強の場“co-study space”って言っています。僕らのもともとのコンセプトの中に、勉強とか学びっていうものは誰かからやらされるものではなくて、学びとはおもしろいんだというのを伝えたいというのがメンバー間にありました。

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中高生委員会のようなものはありますか?
村元:今のところはないです。何かやりたいと言われたら、「じゃあそれやろうよ」みたいな感じでスタッフがある程度手伝いながら、でも中高生主体で行っています。
関谷:中高生たちのアイデアに、楽しそうじゃんって基本のっかる感じですね。

コロナ禍で取り組んだことはありますか?
村元:実は、Posseはコロナ禍で立ち上げたんですよ。Posseが開いて1か月で緊急事態宣言が出たので、閉めざるを得ませんでした。でも閉めている間になにかできたらと、オンラインでPosseアカデミーというイベントをさせていただきました。これは、「おうち時間で世界を広げよう」というテーマで、身近な大人以外の普段かかわることのない大人、大学生の講義を4月半ばからGW明けくらいまで1か月ほど毎日やっていて、延べ200人に参加していただきました。

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これからPosseとしてどういうことをしていこうというのを考えていらっしゃいますか?
村元:場づくりとしては第一に中高生が、居心地がいい場所っていうのを前提にやっていきたいというのがあります。そのうえで好奇心をくすぐるような、その好奇心から出た何かをやりたいっていう言葉を実際に具現化しよう、そこから主体的に学ぼうっていう姿勢をコンセプトにやっていきたいです。
関谷:HPにも書いてありますが、中高生が、自分が安心していられる場所が大きくあると思っています。まず安心していられる場所を作る、そのあとに地域の人、大学生、来ている人同士、利用者同士の関係性を築いていく。多様な関係性を築いていくなかで学びがあって、学びの中から自分が何かやりたいっていう風になっていく流れがあると思っているので、それを実現できる場にしていきたいと思っています。
 今後は、Posseのような場所が府中市内にもっとたくさん出来たら良いなと思っていて、まずはPosseを上手く回せるようになりながらも、次の展開も考えていきたいと思っています。

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取材日:2021年2月12日

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