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宝くじで1億円当たった人の末路

鈴木 信行(すずき・のぶゆき) 日経ビジネス副編集長
1967年生まれ。1991年慶応義塾大学経済学部卒業、同年日経BP社に入社。「日経ビジネス」、日本経済新聞産業部、「日経エンタテインメント! 」、「日経トップリーダー」を経て、2011年1月より現職。中小企業経営、製造業全般、事業承継、相続税制度、資産運用などを中心に取材。


1.現実は残酷

1億円――。この数字に想像が及ばない人はいないでしょう。宝くじで手に入れたら、人生は一変する。夢のような「バラ色の人生」が待っていると思いがちですが、現実はそう甘くはありません。

宝くじで1億円当たったら、どうなるでしょうか?きらびやかな未来を夢見る一方で、家族や親族との関係が揺らぎ、トラブルが巻き起こることも珍しくありません。お金にまつわる論争や、固定費の増加による貧困化、最悪の場合には一家離散さえも……。想像以上のリスクが潜んでいるのです。

しかし、そのリスクを回避する方法もあります。それは、入念な準備と専門家のアドバイスです。弁護士、税理士、ファイナンシャルプランナーに相談し、適切な対策を講じることで、一家の安定を守ることができます。そして、仕事を続けたり、生活を一変させないことが、トラブルから身を守る最良の方法なのです。

幸運を手に入れたなら、その幸運を守るための知恵も同じく必要と言えるでしょう。

2.夢のマイホームは儚い

「持ち家VS賃貸」の議論は、永遠のテーマです。ここで考えたいことは、「マイホームの購入は、本当に賢明な選択なのか?」ということです。実をいえば、賃貸を選んだ人々は『人生の自由度が高くなる』と口を揃えていたのです。その理由を後押しするのが、マイホーム購入には多大なリスクが伴うからです。

地震や洪水などの自然災害が襲った時、一瞬にして人々の生活は崩れ去ります。その時、持ち家を持つことはダブルローン地獄へと追いやられるかもしれません。そして、隣人とのトラブルに巻き込まれた場合、簡単に立ち去ることはできません。その結果、自由のかけらさえも失ってしまうかもしれません。

更に、持ち家を売却するとしても、その価値は思ったほど高くはありません。査定された価格ではローンを完済することができず、状況はますます深刻化します。そう、大金を投じてまで持ち家を手に入れることは、時には失敗に終わるかもしれません。

3.自分探しのデメリット

「自分探しの旅」――その言葉には、無限の可能性が宿っています。やりたいことを見つけるために旅立つ人々。しかし、現実は時に厳しいものです。多くの人が無難な道を選び、将来をあきらめる中、一部の勇敢なる冒険者が自分探しの旅に身を投じます。果たして彼らの末路は――?

結論から言えば、「バックパッカーになると大企業では働けない可能性が極めて高い」のです。なぜなら、日本の大企業は新卒一括採用を主とし、会社の未来を担う若手の人材に「旅人」の枠はないからです。日本にはバックパッカーに対する偏見があり、彼らが社会に復帰するインフラは整っていません。

自分探しの旅は素晴らしい冒険ですが、その果てに待つのは時に厳しい現実でした。

まとめ

「一攫千金」――その誘惑に多くの人が心を奪われます。しかし、真の富はやはり、根気と努力の積み重ねによって築かれるものです。一攫千金に執着するのではなく、着実な努力を重ね、自らの力で豊かな未来を築くことが結局のところ、近道だったのです。

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