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高次脳機能障害の夫と楽しく!心の中で怯えていること~『50回目のファーストキス』観た

『50回目のファーストキス』という映画を見ました。事故のせいで1日で記憶が消えてしまう瑠衣(長澤まさみ)と、観光ガイドをしながら星の研究をしているプレイボーイ・大輔(山田孝之)の、切ない楽しいラブストーリーといった感じです。

Netflixで見れるのは日本版ですね。2人の主人公にムロツヨシ、佐藤二郎といったいつものメンツの、いつものノリの軽いコメディに泣かせる要素も入れた楽しい映画でした。

(ここからネタバレ)
記憶障害の描写に関しては、いろいろ突っ込みたいところもあります。まあ実際に間近で接している人でなければ、なかなか理解は難しいよなーと思ったのでしょうがないんでしょうけども。

たとえば、いくら娘(長澤まさみ)を悲しませたくないといったって、事故当日と同じ日を1年以上も繰り返し、娘が自分の記憶障害に気付かないようにしている父親(佐藤二郎)っていう設定が、まあ、あり得ないですよね。どんなにハードな状況だとしたって、共に前に進もうとするほうが、家族の心理として一般的じゃないですかね(それでいろいろうまくいかないことが起きたとしても)。

あとまあ、患者(長澤まさみ)に説明するためだといっても、病院の施設内で何らかの障害に苦しむ人たちを「はい、右手に見えますのは~」といった観光名所を紹介するようなノリで引き合わせる医師(大和田伸也)なんてないだろーとか。当日行って、いきなり診察できる病院なんてねーだろ、とか(笑)。

ただこの映画を見て、「そーだよなー」と気づいたことがあります。
私は、夫が私と離れたら、私のことを忘れてしまうんじゃないかと、どこかでやっぱり怯えているんですね。


だから、映画で、記憶をとどめておけないはずの瑠衣が、大輔と離れたあとに大輔のことを夢に見る、それを絵に描いて、誰だかわからないけれど絵に描いていたというシーンで、泣いちゃいました。

そうなのです、私も、そう信じようとしているんです。記憶に残らなくても心に残っているはずだと。夫と二人の日々が、夫の記憶に残っていなくても、夫の心に刻まれているはずだと信じていたい。わからないけど。

夫は間違いなく私のことが大好きで、私も夫のことが大好きで、とても大事に思い合っているってわかっているけど、どこかやっぱり怖いんですね。
私が泣いているので、夫はびっくりしてぎゅーっと抱きしめてくれました。
夫は有り余るほどの愛情をいつもかけてくれるのに。
ごめんね。


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