『ルースレス・エルフ・アンド・ニンジャ』(葬送のフリーレン✖️ニンジャスレイヤーパロディ)

「なぜ、お母さんなんて言葉を使うの」
「だって、私を殺せなくなるでしょう?
お母さん。まるで、魔法のような素敵な言葉」

「そうか、では、私からはこの言葉を贈ろう。
『ニンジャ殺すべし』」
「…アイエッ!?」

「wasshoi!」ジゴクめいたカラテ・シャウトと共に現れた第三者は赤黒のニンジャだ!「き、貴様はまさか!?」「ドーモ、ニンジャスレイヤーです。オヌシは、ニンジャだ。人の心を弄び、殺すのを何ら躊躇せぬ、ニンジャだ!ニンジャ殺すべし!」「ヌゥゥーッ!」魔族もまたニンジャ装束を露わにする!

「ドーモ、ニンジャスレイヤー=サン。レッサーデーモンです。バレては仕方ない!死ね!ニンジャスレイヤー=サン!死ね!」レッサーデーモンはカタナを構え切り掛かる!「イヤーッ!」「グワーッ!?」だが、ニンジャスレイヤーのチョップはカタナを折り、レッサーデーモンの心臓を貫通した!

「ハイクを詠め。レッサーデーモン=サン」「外道に生き、外道に死ぬ、悔いはない。…サヨナラ!」レッサーデーモンはしめやかに爆発四散した。残ったフリーレンは油断無くゾルトラーク・カラテを構える。両者の視線がかち合った。「…きみは何者だい?」フリーレンは問うた。

赤黒のニンジャはゆっくりと答えた。「私はニンジャを殺す者。ただ、それだけだ」ジゴクめいた瞳がフリーレンを射抜いた。「…イヤーッ!」直後、ニンジャスレイヤーは跳躍し、何処かに消えた。「ニンジャ…スレイヤー(殺す者)…」残されたフリーレンは誰にともなく呟いた。

「フリーレン様、魔族は」遅れてやって来たのは弟子のフェルンだ。「ここに魔族はいなかったよ。ニンジャがいた」「ニンジャ?」「とにかく戻ろう。話す事があり過ぎる」フリーレンは街へと歩き出した。夜の街の明かりは、柔らかな光を発していた。

『ルースレス・エルフ・アンド・ニンジャ』終わり

(おまけ)
「それでフリーレン様。ニンジャとは?」「うん、魔族だと思ったらニンジャだった。そのニンジャをニンジャを殺す者がカラテで殺して、そいつは爆発四散したんだ」「…フリーレン様。魔族が見つからず無念なのは分かりますが、幻覚では?休みましょう。貴女の自我が心配です」
(終)

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