『ザ・フェイバリット・アイドル』(推しの子+ニンジャスレイヤーパロディ)

ストーカーの凶刃がアイに突き刺さった!
「嘘つけ!
 俺のことなんて覚えてもいないんだろ!
 見逃してもらおうと…」
「リョースケ君だよね
 よく握手会来てくれてた」
「…!」
「そして…




腐りきった組織に所属する薄汚いサンシタのニンジャだったな」
「アイエッ!?」

ストーカーは困惑した。自分はアイを刺したのでは?自分の手元を見る。そこには血濡れのナイフではなく、刃の部分が熱で溶解したナイフが握られていた。「な…!」そしてストーカーは再びアイを見た。だが、アイはいなかった。そこには、ニンジャがいた。憤怒の眼光を向ける赤黒のニンジャが。

「き、貴様はまさか!?」
「ドーモ、ストーカー=サン。ニンジャスレイヤーです」「な、なぜ貴様がここにい」「イヤーッ!」「グワーッ!」ニンジャスレイヤーはストーカーの顔面に怒りに満ちたパンチを叩き込んだ!「ア、アバッ…」ストーカーは酔漢めいてよろける!「質問をするのは私だ」

ニンジャスレイヤーはジゴクめいて言った。「アイ=サンの居場所。トップシークレットの筈だ。どこで知った」「答えるものか」「何だと?」ニンジャスレイヤーのチョップがストーカーの左指を全てケジメした!「アイエエエ!!」吹き出した血が玄関を赤く染める!

「もう一度聞くぞ。誰に聞いた」「た、助けてくれ。俺は唆されただけ…」「何だと?」ニンジャスレイヤーのチョップがストーカーの左腕を切断した!「アィィエエエエ!!」鮮血が玄関の壁を赤く染める!「もう一度聞くぞ。ストーカー=サン。誰に指示された」「い、言えないんだ」

「何だと?」ニンジャスレイヤーのチョップがストーカーの両足を切断した!「アババーッ!」大量の鮮血が玄関の床に染み込む!「…〇〇〇〇=サンだ。〇〇〇〇=サンに指示され…」「良かろう。右腕は残しておいてやる」ニンジャスレイヤーはストーカーの股間を踏み砕いた!「サヨナラ!」爆発四散!

しばらくして、ツキジめいた惨状となった玄関の奥から、アイとその子供達が姿を現した。「…終わりましたか?」「うむ」アイは口調こそ平静だったが、その顔面は蒼白とし、子供達も同様に色を失っていた。「ここはもう危ない。キョートにでも亡命することだ」ニンジャスレイヤーは言った。

「貴方はどうするの?」アイはニンジャスレイヤーに問うた。「知れたこと。黒幕を見つけ出し、殺す」アイは表情を曇らせた。「穏便に、と言っても無理だよね」「ニンジャとなれば人は変わる。先程の男のように。そして、私はニンジャを殺す者だ」「…そう」アイは目を伏せた。

「…家族を大事にな。では、アイ=サン。オタッシャデー!」ニンジャスレイヤーは跳び、そのまま都市の闇へと消えた。「オタッシャデ…」アイは憂いを帯びた目でそれを見送った。都会の喧騒や車のクラクションが聞こえる中、アイは静かに闇を見つめていた。

『ザ・フェイバリット・アイドル』終わり

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