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extweet|ほんとに不思議なんだけど、若い頃に覚えた歌は絶妙なタイミングで正に「口を突く」。駅の階段を降りてたら、老夫婦と中年のカップルが、それぞれ横並びに前にいて、避けづらかった時。「二人でいよう 離れてしまわぬように 抜けるような青空でチーズピザ食べよう」ジュディマリだ〜笑。今日は快晴。|2020.10.29. 12:03

きょうおもしろいことがあった。
ほんとに不思議なんだけど、

若い頃に覚えた歌は絶妙なタイミングで正に「口を突く」という話だ。

駅の階段を降りてたら、
前に老夫婦がいらして、手すり持ってゆっくり降りてゆかれるので、避けようとした。

やや遅刻ぎみで、急いでいたからだ。

そうしたら、避けようとした先に、
これまた、
中年のカップルがいて、

このおふたりと先程のお二人との間が、また実に避けづらい。

邪魔だな〜と一瞬思ったけれども、

でも
お二人でいらっしゃるその後ろ姿に、

「そのままでいてっ!」という気も起って、

じりじりと距離を詰めて抜けて駆け下りた。

そのとき、突然つぎのような歌が口を突いてでてきた。

「2人でいよう 
はなれてしまわぬように 
ぬけるような青空で
チーズピザ食べよう」

ジュディマリだ〜笑と思った。

それで、わたしは歌がそうやって出てくるときに、じぶんを観察することにしているんですが、

これは、まさにたったいま、
「ふたりでいよう」としているふたりを
ふたりのまま、
引き裂かず、
そのままでいてっ!
と思っていたことから、
そのジュディマリの歌が思い出されたのではないか、
と考えた。
ただここで不思議なのは、
わたしが、ではなく、
わたしの記憶、からだが、であったことだ。

というのも、この曲は、
わたしが中学生くらいに聴いていた曲で、
それ以来ろくに聴き直していないから、
20年ぶりくらいの
時を越えて去来したのである。

これから調べるつもりだが、
曲名も忘れてしまった。

そういうことって、ありませんか?
じぶんで意識していないのに、いまのじぶんの状況にぴったりな曲が、ほとんど無意識裡に、
からだのプレイリストのようなところから突然選曲されて流れ出すことが。

わけもわからず口ずさんでしまって、
あとから気づくような。

しかも、
駅を出ると外は綺麗に晴れていて、
まさに「ぬけるような青空」なのである。

そして何度もそのジュディマリの曲を記憶のなかから反芻しながら、
知らずに暗誦しているこの歌詞のことを初めてよく考え、
その意味を理解したのだった。

「2人でいよう 
はなれてしまわぬように 
ぬけるような青空で
チーズピザ食べよう」

という歌詞は、

ぬけるような青空(のした)で
チーズピザ食べよう

という意味が省略されているのだと思うが、

ぬけるような青空(だから)で
チーズピザ食べよう

という意味にも感じられる。

その自然な気分の誘引がじつに心地いいし、
目に見えるような幸せな光景がぱっと広がる。

その青空のしたで
ピザのピースは切り分けられ、
噛みちぎられるとき、
チーズは糸をひいて
ふたつに分かれ
はなれてしまうピザを
つなぎとめようとするだろう。

「2人でいよう 
はなれてしまわぬように 
ぬけるような青空で
チーズピザ食べよう」

わたしは中学生以来、ようやくこの歌詞の意味をまともに考え、その内容を理会したのだった。

ここまで書いて、
やっと検索してこの曲が「Cheese“PIZZA”」(https://g.co/kgs/4MkvpQ)という曲名であることを知る。

いい曲だから、聴いてみて。

わたしが言いたいのは、からだというのは、この場合は歌だが、わたしが知らないうちにいろんな物事を記憶していて、まったく意味も理解していないのに、まったく忘れてしまっていてさえ、わたしの、言葉か、状況などに応じて、ふたたび再会させてくる、ということだ。

わたしが知っているはずなのに全く知らないものが、からだのなかにはたくさんあるようだ。

生きてからだとともにあることの、こういった不思議と出会うと、おもしろいなあと思う。

きょうはJ-POPで、音楽をともなった、歌だった。

そう言って、
わたしが考えているのは短歌のことで、
短歌とのじぶんの付き合いも、そういうものであったらいいなと思う。

意味がわからずに記憶されて、
ふとしたときに、
その歌そのものと再会するというような。

なぜか知らないけれども覚えてしまっている歌。

わたし自身、じぶんの歌がよくわからないときがある。
他人が書いた詩、歌なら尚更だ。

作ってからかなり経って、ふとしたときに、あっ、そういうことかな、と気づく瞬間が、ないことはない。

じぶんが確かな手応えをもって扱おうとしたものでありながら
その先にじぶんではなくなってしまう、
ある点のようなものがある気がするのだが、
ど〜だろう。

まあ、生きていると、「あるとき突然」というのがあるのが、おもしろい。

ね。

きょうは書いたTweetを展げてみた。

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