2年目の春

今日は息子の始業式
2年生になった

私もダンナも在日韓国人で、揃ってウリハッキョ(朝鮮学校)しか通っていなかったし、言葉や文化、民族のことを学ぶには幼い頃と思っているので、息子も当然のように小中と、ウリハッキョに通わせた
だが、高校となると、しっかり考えてあげないとと、勝手に親心で、受験をさせることにした
息子も、親の私たちの顔を窺っていたのか、日本学校行くと話していた
そろそろ志望校をと塾の先生からあり、息子に聞くと、ウリハッキョに行きたいと返ってきた
今まで、自分の意見を言うことなく、なんとなくのほほんと生きているんだとばかり思っていたので、正直驚いた
なんで?と理由を聞いても、トンム達(友達)と離れたくないからとしか言わず、そんな理由はダメと反対した

ウリハッキョは、父兄もウリハッキョを出ている方が大半で、ソンベフベ(先輩後輩)ばかりなので、仲が近い
私も、この土地の出身ではないが、学生と社会人時代のソンベ(先輩)がいるので、よくつるんでいた
息子のウリハッキョ進学希望なんて、あっという間に筒抜けで、ソッコー呼び出された

ウリハッキョは、実際好きだ
学ぶ姿勢や、目上の人をキチンと敬う気持ち、部活に一生懸命なとこ、トンムを大切にするとこ、あげればキリがない
でも、日本の大学への進学について言えば、日本学校の比にならない
国公立とは言わないが、日本の大学へ進学させようと思うなら、日本の高校に通うのがいいと思う

しかし、ソンベらは、そもそも進路を決めるのは息子だ、今しかない学生時代を楽しませてあげたらいいと、息子のウリハッキョ進学を推す
ウリハッキョと日本学校の受験が終わって考えると伝え、3時間に及ぶ説教を抜け出した

2つの受験を終え、息子が出した結論は、日本学校に行くとのことだった
あんなに、説教したソンベらも、息子が出した答えならと、たくさん応援してくれた

右も左もわからない場所で、息子だけに頑張らせられないと、やったこともないPTAに参加した
コロナのこともあり、なかなか学校に通えず、心配ばかりしていたが、それなりに馴染んでいるようで安心した
中学の頃と比べても、友だちとたくさん出掛けるようになった
いつも同じメンバーのようで、クラブも皆して入部し、卒業した3年生以外は、1年生しかいないそうで、楽しくないはずがない
クラス替えがあって、離れた子もいるだろうが、クラブでも会うし、大丈夫かな
心配ばかりしていたが、案ずるより産むが易しとは、こういう事なのかな
親が彼のレールを敷いてしまったのではと、今も時折思うが、楽しそうに過ごしている姿を見ると、答えは、もう少し先でもいいかな

新しい春
特に何も目新しいことはないが、今年の春を楽しんでくれたらいいな
私も子離れして、人生楽しまなくちゃね
自分の人生だもの

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