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屋上で空を#14

ひとつも雲がない空だった

こんなに
どこまでも青だと人は

向かう先も来た道も
分からなくなってしまう

日差しの中で目を閉じれば
赤くて赤くて赤い

こんなに赤いと人は
目を開けて何処かへ行きたくなる

そしてまた
どこまでも青

繰り返すうちに耳が澄まされて
風の音だけが聞こえる

風に誘われると人は
行き先を手に入れる

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