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で、結局紫式部さんと道長くんは付き合ってるの?問題。

NHK大河ドラマ「光る君へ」は話の流れが変わってきて、

長男一家:権力者の地位から転落
次男:権力の頂点に上り詰めるも、7日で死亡

というわけで、三男坊の藤原道長のラッキーボーイぶりが印象に残ったところで終話でした。
史実を見ると政権運営について豪腕を発揮していますし、気配りも細かく世話焼きな人物なので、実力があるのは間違いない。
でも、人生の節目節目で幸運の後押しがあって、

男兄弟が続けて亡くなる
縁組させるための女の子が大勢いる
帝の后になった娘が最初の出産で皇子を生む

これはもう、
「持っている」
としか言いようがない。
人生の節目で一番大きな役を作って上がっているのは強い笑
さらに道長さんの強さを挙げるなら、これです!

「女運」
が素晴らしくいい。
特に、お姉さま運。
姉の詮子さまは弟の道長を可愛がり引き立て、義母の穆子さまは婿取りの際に他の有力な貴公子を差し置いて道長をプッシュ。
これだけバックアップを受けていたら、上手くいかないわけがない。地位も財産もあって、発言力のあるお姉さまに好かれる男性、これはもう現代でも間違いない人です。
おそらく、大勢の中に混ざっても目立つ存在感があったのでしょうし、気性がまっすぐで物怖じがなく、人の気持ちをよく汲み取る人だったのかな、と思います。

ちょこっと出世術につながる話ですが、仕事がらみの女性、特に発言力の強いお姉さまを押さえてしまえば、ちょっと失敗したところで愛嬌のうち。
失敗はお姉さま達がフォローしますし、あの人は見所があるとプッシュするのだから追い風も追い風、うまくいかないわけがないし、いかせますしネ☺️
逆に、がんばっているし上司との関係も悪くないのに、なぜか運がむいてこない人は、女性社員から敬遠されているのかもですよ。

そして、ドラマ「光る君へ」では道長の心の恋人として描かれる紫式部(まひろ)。
ドラマはともかくとして、実際はどうだったのか気になるところですが、「紫式部日記」や史実を通して感じた道長の人柄から推測するに、
「一度関係はあっても、雇用関係以上の発展はない」
ではないかしら、と考えています。
相手の肚を確かめるというか、近づけても大丈夫な人物か心証を掴むために関係を持つ必要があって、従えば「身内」として庇護する、という感じですね。

宮仕えにでた紫式部さんは、彰子中宮付きの女房としてかなり重要な働きをしています。
そこまでの信任を得るとなると、血縁に替わるなにかが必要で、「紫式部日記」のなかでは、道長が夜這いしてきたけど無視してやった、この女は引きこもって文字ばかり書いてるといじられた、とツーカーの仲を匂わせている。
これは
「アリ」
だったけど、その事実をめぐってはかなり感情の熱と身分に差があって、雇用関係以上の深まりはなかったんだろうなあ、と。

はっきりしたことは証拠がない以上、ぜんぶ推測でしかありませんが、紫式部さん本人が
「私は殿に近しく物を言っても許される立場」
「中宮付きの女房のなかでも優遇されている」
と、匂わせているので、そこは読み取っておかないと怒られそう。


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