人との距離感

「すべての悩みは対人関係の悩みである」

大学生の時に読んだ本の一節である。
今ではかなり有名になっているアドラー心理学の根本とも言える考え方で、当時の自分にとっては何気ない一言だった。

その時から数年が経ち、関わる人の数も増え、社会人生活に慣れ始めた今の自分にはこの言葉が強く沁みる。

営業という仕事をしていることもあり、数々の契約もしてきたが、その中でいつも決め手となるのは、お客様との心の距離だと感じる。
特に大きな案件に関しては、この部分が重要だ。

信頼、思いやり、好き嫌い、心地良さ、プライベート空間。人との距離感を表す言葉は多く、それぞれのニュアンスも異なる。このことにも、多くの人が人との距離感について考えてきた歴史が垣間見える。

これは幸か不幸かわからないが、私は小さい頃から人との距離感をよく測る習慣がある。
周りとは少し違う環境にあり、自分と他者との違いがよく目についたからかもしれない。

感覚的ではあるが、目の前の人の自分への興味の有無、さらに言えば、その興味の根源は何かを自然と考える。
そこから、もしこの人ともっと近づいてみたいなと思えば、どんな話をすれば心を開いてくれるのかを探る。

この習慣は、仕事の場でもよく使う。
企業の社長さんとの初対面の仕草や、電話応対時の声のトーンで距離感を測る。
ただ、その人の身の上話を聞くだけでなく、仕事の時は相手が属する集団や環境、立場に関しての深掘りも大事だ。(社長さんは特に自分の会社のことを大事にされており、そこに価値観が現れる)

話が長くなってきているので、ここで一つ、上記のような行動を公私共に行っている今の自分の疑問を置いていく。

あなたのプライベートにおける距離を縮めたいと思う人はどんな人だろうか。

営業マンという特性上、損得勘定で距離を縮めている自分が出てきていることを感じているためだ。

仕事の場面においては、効率上、より大きな契約ができる可能性がある人と接点を持つことは有効であり、仕事をうまく進めるために必要なことだと思う。

しかし、プライベートでの関わりにおいて、自分の価値判断基準は何だろうと直近思うようになった。

もし、その価値基準がわかれば、仕事において、取引先を見つける際にヒントになるかもしれない。
是非ご教授願う。

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