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振り返るということ

最近、"振り返り"の重要性を感じる。

何故このようなことを感じたのかと言うと、
2020年に考え方が変わる人達と多く接したことが大きい。

仕事柄、特に経営者の方と話すことが多い環境下で、これまで大きな変革を起こす必要のなかった老舗企業経営者と話す際にも思考が変化していることが多かった。
これまでのやり方で生きていれば、何不自由ない大企業が大きな危機感を持ち、何をすれば良いかを聞いてくる。
事業の継続のために大企業と連携を組むことや、事業の多角化のために他業界の買収へ動く会社も多い。
M&A関連の案件が増え、国が決める令和3年度の税制改正でもM&Aの税制優遇について触れられているのは、実に納得がいく流れである。

よく考えてみると、これは至って自然な流れであるとも考えられる。
コロナウイルスにより人々は今まで通りの生活が行えなくなり、行動変容が促された。
いつも通りの仕事ができなくなり、在宅勤務を強いられ、休日にマスクなしで友達と会うこともできなくなった。
家の周りの飲食店は何店舗も潰れ、入居募集の看板が増えた。

コロナの影響で人々の思考と行動は変化したとまとめても良いが、深掘りするとその間にもう一つのプロセスがあると考える。
それこそが振り返る時間が増えたということだ。
コロナウイルスは、人々に"振り返る時間"を与え、その振り返る時間が行動変容を導いたのではないかと考えている。

緊急事態宣言により、1人の時間が増え、ふと様々な事を振り返る時間が増えたという実感はないだろうか。
振り返ることでこれまで行動の良し悪しを吟味し、今の状況下においての最善手を選択できる。
コロナの場合、人と接触する事ができないからこそこれまで使われていなかったテレビ会議が使われ、クラウド上での情報共有が格段に増えた。
コロナという状況下の中で、自分達ができることとできないこと、改善すべきことを振り返ったのではないかと思う。
その振り返りが行動、思考の変容につながったのではないだろうか。

何を当たり前のことを言っているんだと思うかもしれないが、振り返りの時間を作るのは意外と難しい。
流れの中で1日を過ごした方がエネルギー消費は少なく、ストレスがかからない。
今一度、自分の心に1日の労働が終わった際に自分の成果や行動について振り返っているか確かめてほしい。

この前読んだ本の中にも成果を出す社員の特徴の一つとして、一般社員の9倍以上の頻度で振り返りをしているという研究結果が出ていた。

外的要因により作られた振り返る時間。
これからは自分から振り返る時間を作り、思考を変化し続けられる人間になりたい。

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