日記の日記

仕事終わり、冷凍のオクラを自然解凍する合間にいつも史跡飲みをしている公園に出かけた。史跡飲みについては俺のマガジン、東京クズ飲酒を参照して欲しい。

 職場の近くでは盛大な阿波踊りのお祭りが開催されており、仕事終わりに一目見ようかと思っていたが、職場の近くで人が倒れてバタバタしてそんな気分でも無くなった。というわけで俺は一度家に帰り近所の公園へ向かった。

真夏の盛りを感じる。しかし湿度はそれほど高くなく過ごしやすい理想的な夏の夕である。27時間テレビがやっている。27時間テレビは好きだ。24時間テレビは夏の終わりやその他諸々を感じて嫌いだから相対的に好きだ。しかしテレビをつけるたびに歌を歌っていて面白くはない。深夜帯が面白いのだろうが、若い頃から起きていられたためしはない。でもお祭りのようで好きだ。朝はハンディーファンから臭い風が出てて少し面白かった。

史跡公園まで歩く間に一箇所蚊に刺された。WeezerのBuddy hollyのシンセアレンジにハマっていて、それを聴きながら歩いていたが夕陽があまりに台風クラブだったので台風クラブに切り替えた。

この時間は近所の犬飼いの連中が集会をしている。犬と犬飼いと野球少年青年と黄昏おじさんといういつメンが今日も揃っていた。俺は黄昏おじさんの地位を甘受すべく、いつもの岩へ腰を下ろした。

斜陽があまりに眩しくサングラスをかけた。黒髪メガネの美少女がやたら公園内をウロウロしているのが気にかかる。何故か長年音沙汰の無かった旧友がnoteを書いているのを思い出した。

文章量、質共に高く驚いた。しかもしばらく見ない間にスッカリ社会に順応しているらしく、忸怩たる思いも感じる。でも相変わらずだなと思うところもあった。うん、人の日記について語ることは無いものである。日記は夕暮れの公園で黄昏ながら読んでそれで終わりでいい。

キリのいいところまで読み、携帯から顔を上げるといつのまにか俺の背後に黄昏おじさんが3人もいた。俺は腰を上げ、ネバネバ丼を作るべく、天体観測の準備を進めているおじさんを横目に冷凍オクラの待つ我が家を目指した。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?