学年末試験に向けての龍園と坂柳 考察


 物語の中盤あたりで龍園は綾小路にこう言います。
 『この修学旅行は親睦を深めるためにあるわけじゃねぇ。頭を潰すために、まずは手足をもぎ取ることが重要だ』 と。

 この言葉が学年末試験に向け、重要なものとなるとは想像に固くないでしょう。
 綾小路の思考描写にもありますが、龍園も坂柳も個人戦ではなく団体戦をやるために手を打っています。
 
 ・龍園、坂柳のやり方。
 ここで、二人が得意とするやり方を振り返っていきます。

 まず龍園です。
 彼の得意とするやり方は、露骨な尾行や脅し、暴力と言った派手なやり方です。
 一年生編では、堀北クラスの黒幕Xを探す際にしっかり描かれてましたね。
 軽井沢にいじめられていた過去を暴露すると脅し、水責めにしたり、やってきた綾小路を暴力でわからせようとするなど、随所で凶暴な面が見受けられます。
 また、選抜種目試験では一之瀬クラスの生徒に下剤を盛るなどエグいことをしています。
 最近は一年生の時ほど表立って派手なことはしていませんが、やり方自体は変わってはいません。
 むしろ成長したことにより、より戦略が洗練されたものになっているでしょう。

 次に坂柳です。
 こちらは龍園のやり方とは逆に近いかもしれません。
 露骨な尾行はさせませんし、今のところ派手な暴力沙汰も起こしてはいません。
 緻密に計算された頭脳プレイが持ち味と言えるでしょう。
 しかし、一之瀬の万引きの件を他へ広めたり、葛城を退学させると言いながら、葛城を慕っていた戸塚を退学させるなど、確実に大ダメージを与える方法を用います。
 龍園が目立ちがちではありますが、坂柳のやり方も中々に酷なものだと思います。


・やり方を考慮した上での考察

 二人のやり方を簡単に振り返りましたが、ここからはそれを踏まえた考察をしていきたいと思います。

 まず手足をもぎ取る上で必要になってくるのは弱味を握ることや自分側に引き込むと言ったことになるのではないかと思います。
 
 まず弱味についてですが、上記で二人がやったことがまさしくそれに該当します。
 軽井沢をいじめネタや一之瀬の万引きの件。
こう言うようなことです。
それらの人の弱味を利用し脅す、または裏切らせるといったやり方が今後あるのではないかと考えます。

 今のところこれに当てはまりそうな人物というのはあまりいなそうですが、例えば神室が過去に万引きした件なんかは龍園に知られたら厄介ですよね。まぁこの件は恐らく坂柳しか知る人物がいなそうなので知られる危険性は低いと思いますが……。
 
 私的には今後そう言った弱味を握られそうなのは山村かな?なんて予想はしています。

 あの異常なまでの自己肯定感の低さは何かあると思わずにはいられませんでした。


そしてもうひとつの自分側に引き込むと言うのは、坂柳のやり方です。

 クラス内投票の時に実験と言って山内を使ってやっていましたね。
 脅すでも、暴力で屈伏させるでもない。
 その人物にとって有益なものを使い、自分たちの方へと引き込む。
 その時は直ぐに山内を切ったことでそれ以上のことはありませんでしたが、もしそれを今回の勝負で使うとなった場合は龍園にとって厄介でしょう。

  そして、その引き込む人物筆頭になるのが今回坂柳と同じグループになった時任ではないかと思います。

 時任は知っての通り、龍園嫌いです。
 龍園のやり方をよく思ってない生徒として最初登場してましたね。
 満場一致特別試験では龍園に完膚なきまでにやられましたが、それでも反骨心は未だにあると思っていいでしょう。
 そして今回、その時任は同じグループの坂柳と仲良く話している場面が描写がされています。
 どちらから話すようになったのかは描写されてませんでしたが、坂柳が積極的に誰かと関わっているとなれば、何かあると考えます。

 もし坂柳が時任の龍園嫌いを知っていて関わっているのだとしたら、自分側へ引き込むための第一歩だと考えられるのではないでしょうか。

 そして後に、親しくなった時任を利用して何かを起こすとなれば、当然龍園にとっては痛いことこの上ないです。

 関係的には違いますが、櫛田がクラスを裏切り、龍園に協力していたあの構図のようなことになるのではないかと思います。
 まさしく癌となります。


 
 
 
 
 

 

 
 



 
 

 
 


 







 
              

 




 

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