見出し画像

【活動紹介】「あそび」が教えてくれること。つながる人の輪。~特定非営利活動法人あそびば~

(「あそびば」とはどのような団体ですか)
 
あそびばとは、簡単に言うと、様々な遊びや活動を通して、かけがえのない時間を共有することや人と人の輪を広げていく団体です。
 え、全然わからない!実際何をしている団体なの?という感じだと思います。
 では唐突ですが、皆さんの子どものころを少し思い出してみましょう!  
 公園や家の近所、放課後の校庭など、様々なところで遊んだことがあると思います。そこでは、近所や学校の友達など、特に遊ぶ約束をしていなくても、公園や校庭に遊びに行ったら誰かがいる、いつでも誰かと遊べるという環境があったと思います。少なからず、私自身もほぼ毎日、公園に行き、そこに居た友達と、缶蹴りや靴飛ばし、鬼ごっこなど、様々な外遊びをしました。また、既存の外遊びだけではなく、自分達で考えた外遊びをしたり、新たな友達や仲間が増えたりと、今では良い思い出です。現代社会では、このような環境や体験は減っていると考えられ、人と人のつながりも薄くなっているのではないかと思いました。また、大人が決めた「過程や目的が決まっているプログラム」ではなく、自分たちでやってみて、失敗して、時々成功するといった大人から見れば、無駄が多いようにみえる「あそび」の経験も減ってきているのではないかと思っています。
 私たちは、こういった環境や体験、人と人のつながりを作っていきたいと考え、様々な活動をしています。実際に、今、あそびばに所属している仲間も、そういったつながりや輪によって集まったメンバーで運営しています!!

(法人を立ち上げようと思ったきっかけは何ですか)
 
当法人の理事長は、平成28年に高梁市に転居してから数年が経過し、高梁市の魅力や問題点など様々なことを感じました。高梁市は子どもたちが安心して遊べる公園などが少ないことや、定期的に開催されていたプレーパーク※がなくなり、このままでは、子ども達の遊び場が少なくなり、地域のつながりだけでなく、大学生や若者がボランティア等の経験をする場も減ってしまうと思いました。様々なことが体験できる場や、人と人のつながりが減ることは非常に残念だと感じました。また、それらを自分たちの手で守ることができなかったことにも悔いが残っています。理事長は、15年以上前から、岡山市のNPO法人が行っている子どもの健全育成に関わる事業に数多く、参加者としてだけではなく、ボランティアとしても参加していました。数々の体験を通して、外遊びの重要性や人のつながりの大切さを学びました。その経験を活かし、子ども達の遊び場や、たくさんの人がボランティアを経験できる場、様々なコミュニティのつながりを増やしたいと考え、できることをしてみよう!自分たちで作りたい!と思うようになったのが法人設立のきっかけです。
 小規模ですが、様々な活動や事業を行い、新たな仲間や参加者も増えました。そして、私たちが行う活動や事業には、人々の信頼は必要不可欠であると感じました。人々に信頼され、親しまれる団体を目指し、継続的な活動を行っていくためには、社会的信用を得る必要があると判断し、NPO法人あそびばの設立に至りました。

<※プレーパークとは>
 子どもが安心して自由に遊べるように地域住民が環境づくりした遊び場のことです。やりたいことができるだけ自分の手で実現できる遊び場を目指しています。「自分の責任で自由に遊ぶ」といったモットーを掲げているプレーパークもあります。 

(現在、どのような活動をしているのですか)
 
主に、キャンプ体験やバトミントン教室、スキー体験教室、トランポリン体験教室、プレーパーク等を行っています。
 キャンプ体験では、高梁市内の小学校3年生以上を対象とした親元を離れての1泊2日の自分たちで作り上げるキャンプを行いました。キャンプが未体験の子どもたちもいましたが、みんなで協力して楽しく、思い出に残るキャンプになりました。実際に、その時の様子を写真で紹介させて頂きます。

自分たちの身長よりも高いキャンプファイヤーの土台を作ってみました!
キャンプファイヤー!!!
夜はみんなでワイワイ!トランプで遊んでいます。
みんなで雑魚寝(笑)。これもいい思い出。
みんな大好き♪定番のマシュマロ焼いちゃいました!

 バトミントン教室は、未経験者や初心者、子どもやその親など、様々な人が気軽にバトミントンをできるように定期的な集まりを行っています。
 スキー体験教室は、主にスキーをしたことがない人をはじめ、雪を見たことがない、雪に触れてみたいといった子どもたちにスキーの楽しさや、雪遊びの楽しさはもちろんですが、自然がもたらす恩恵や脅威も知ってもらうために行っています。
 トランポリン体験教室は、運動不足解消やストレス発散だけではなく、親子で一緒に遊ぶことで親子の仲を深める目的で行っています。また、トランポリンには様々な、技があり、一つ一つその技を習得していくことで達成感の向上や、成功体験を構築することができ、身体面だけでなく、心の健康にも非常に効果的であるといわれています。
 プレーパークは、不定期ではありますが、安全面に気を付けながら、プレーリーダー※と子どもたちが自由に遊び、試行錯誤をしながら、プレーパークに関わる人たちが成長できるようなプレーパークを開催しています。

 <※プレーリーダーとは>
 子どもたちがいきいきと遊ぶことのできる環境をつくる遊びのプロフェッショナルです。また、子どもの成長を健やかに促し楽しませる存在です。プレーパークの運営にはプレーリーダーの存在が不可欠で重要な役割を担っています。当団体も数名、プレーリーダーが所属しています。

 (コロナ禍での活動の苦労や発見などはありますか)
 
コロナ禍での苦労としては、2点あります。まず1つ目は、あそびばのメンバーで集まって、様々な活動ができないということが一番です。コロナ禍になる前は、あそびばのメンバーでボランティアに参加したり、キャンプを企画運営したりと、メンバー同士の絆を深め、技術や経験を身に付けるだけなく、人と人のつながりも構築していました。リモートやオンラインで、会うことも可能ですが、やはり直接、会って話すことが一番でお互いの表情が見え、何より楽しいということを改めて感じました。
 2つ目は、活動自体を行いづらいといったことです。私たちの活動は、人が関わる場面がどうしても多くなるので、時期によってはイベントを中止せざるを得なくなるなど、活動ができなくなることもしばしばありました。参加者の方から「今回は活動の参加を遠慮したい」という申し出もありました。また、活動を行うには、メンバー同士の話し合いをしっかり行い、企画や計画を練らないと様々なリスクが伴います。準備不足になることだけは避けたいので、どうしても手間と時間がかかってしまいます。参加者を増やし、規模を大きくしたいという目標もありますが、現状は難しい状態です。 
 コロナ禍で苦労することはありますが、参加者が少人数になることで、信頼関係を構築しやすい、絆を深めやすいといったメリットもあります。また、保護者の方が協力してくださり、あそびばの活動に賛同してくださる方もおられ、非常に助かっています。限られたことしかできない中で、人とのつながりや思いやりを感じることも多かったです。また、県外移動等が制限される中で、自分たちが住んでいる高梁市の良さや魅力を改めて感じることができました。

(今後の抱負、活動の目標はなんですか)
 
今年の目標は、私たちの団体がどのような団体か知ってもらい、既存の活動を継続していくとともに、参加者を増やしていきたいと思っています。

(自由にアピールをどうぞ!)
 
沢山の人が楽しめて、笑顔になれる活動や事業を行っています。高梁市で細々と活動しておりますが、岡山県内での出張プレーパークやプレーリーダーの派遣、キャンプ体験、ボランティア等の依頼・相談等があれば、メールを頂けたらと思います。よろしくお願い致します。

 特定非営利活動法人あそびば
 ホームページ npo-asobiba.com
 メールアドレス:npo.asobiba@gmail.com

【テキスト:長谷川翔平,編集:山岸沙智夏(岡山県県民生活交通課)】

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?