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世直し

 いかにもプロマネ然とした、作業の進捗把握や議事録作成をすることが、プロマネとよばれる職種の職務であると、そういうイメージを持つ人は少なくない。
 そして、世の中のトレンドを二周ぐらい周回遅れして、そういうポジションを置いて、外部に委託し、金を出せば、予算や納期が守られると信じ込む人がいる。

 突っ込みどころがありすぎて、訂正のしようもないような勘違いが横行している。

 プロジェクトという、型に嵌めることが原理的に馴染まない活動に対して、なんとかして型に嵌めることで管理を可能にしたい、するべきだ、できてしかるべきだと発想すること。型を覚えさえすれば、嵌められるのだと盲信すること。
 これからは、リーンだ、プロダクトマネジメントだと、言葉を弄んで、トレンドにあやかり、本質から逃げること。

 そういう知的怠慢を見聞きすると、もどかしく、なんともいえない気持ちになる。
 予算の立案と執行を担う人が怠惰であることは、百害あってあって一利もない。

 うまくいかない状況を好転させるための唯一の方法。それは、面倒から逃げないこと。それだけだ。
 社会的階層を上昇すればするほど、面倒から逃避できる構造が、無用のコストを延々と積み上げている。世の中の全ての企業がそうだとは言わないけれど、多くはそうなっているし、それに寄生する企業もまた多い。

 必要なのは、世直しなんだと、思う。

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