封筒売るなら量りも売れ

不用品の処分

それなりに長い年月を生きていると、
・ずっと使っていたけれどより便利な代替品を手に入れたことで不要になったもの
・買ってはみたものの使うシーンが訪れず部屋のスペースを埋めているだけのもの
というようなものがたまってくるものである。
自分にとってはもはや価値のないものだが、まだ使えるものを家庭ごみで捨てるのも忍びなく、また世界のどこかでは価値あるものとして欲しがる人もいるやもしれない、ということで、そういったものはメルカリに出品している。
近所に郵便局があるのでゆうゆうメルカリ便を使い、出品後に落札されれば出品物とスマートフォンを握りしめて郵便局に行けばあっさりと匿名配送ができてしまう、いい時代になったものである。
さて今回の記事は、そういった「ものを送る」ことにまつわる話。
主張したいのは記事のタイトルの通りである。

店頭にて

メルカリへの出品にあたり出品物と同様に重要なのがその梱包である。紙や本のような薄くて平べったい形であれば封筒にするか、電化製品であれば緩衝材で包んで箱詰めするか、ではその箱のサイズはどれくらいが妥当か、大きすぎると送料がかさんで落札後の利益額が少なくなるし、といったことを考えながら、梱包資材を売っている店頭へ足を運ぶ。
今回はダイソーとヨドバシカメラの文具売り場に足を運んでみた。いずれも封筒を取り扱っている店舗である。
最近はダイソーをはじめとした100円ショップがメルカリなどのフリーマーケット対応商品に力を入れている。具体的には以下のようなラインナップを揃えている。
・3辺合計60cmに収まるサイズのダンボール箱。ゆうゆうメルカリ便のゆうパックでは60cm以内か超えるかで配送料が変わる。
・中身が折れ曲がりにくい厚紙製のA4サイズの封筒。おそらく数枚程度の書類やパンフレット、クリアホルダーを入れることを想定していると思われる。
・クッション入り封筒。封筒に入れた小型家電やDVDやアクセサリーが外からの衝撃で傷まないようにしていると思われる。
・3辺合計サイズがゆうパックのどのサイズに該当するか色分けしたメジャー。
上記のように、送りたいものを包む資材や、長さを測るものは充実しているのだが、「ものを送る」にあたり、重要な要素が欠けている。それは「重さを量るツール」である。はかりやレタースケールと呼ばれる類の商品が、梱包資材の陳列棚に見当たらないのだ。具体的には下記リンク先に掲載されているような類の商品である。

ダイソーの店頭を巡った結果、調理用品売り場にキッチンスケールを見つけた。グラム単位で最大3kgまで測定できるらしい。キッチンスケールは上にボウルを乗せて粉ものや調味料の重さを量るツールで、一般家庭で一度に3kg以上使って調理することはないだろうから、3kgあれば充分ということなのだろう。しかし「ものを送る」という行為における重さを量るにあたり、最大3kgでは不足と考え、購入を見送った。
同様にヨドバシカメラも、文具売り場に各種封筒、調理用品売り場にキッチンスケールを見つけたが、ダイソーと同等の品揃えだったため、購入を見送った。

なぜ重さを重視するか

なぜ重さを重視するかというと、郵便局のサービスの中には重量の上限が設定されているものがあるからだ。ゆうゆうメルカリ便であればゆうパックは上限25kgと大きいので普段意識する必要はあまりないのだが、ゆうパケット系は1kgや2kgといった、小型家電であれば超える恐れがある壁である。
郵便局のサービスで気をつけたい「重量の壁」は以下のようなものがある。
・定形25gの壁。封書を定形郵便で送るときは重量が25gを超えるかどうかで切手代が変わる。よくあるケースとしては長形3号(A4三つ折り)の封筒にA4サイズの書類を何枚かまとめて封入する際、この壁を超える恐れがある。
・定形外50gの壁。A4サイズの書類を折り目をつけずに送りたい場合、定形外規格内の郵便物に該当する角形2号の封筒に書類を封入することになるのだが、書類の枚数によってはこの壁を超える恐れがある。特に、書類をクリアホルダーに綴じて送る場合はこの壁を超えやすい。クリアホルダーは結構重いのだ。また定形外規格内には100g・150g・250g・500g・1kgにも壁があるので、クッション入り封筒にケース入りDVDを1枚入れて送るようなケースでは、それぞれの壁に注意が必要である。
・ゆうゆうメルカリ便のゆうパケット1kgの壁。
・ゆうゆうメルカリ便のゆうパケットポストおよびゆうパケットプラスの2kgの壁。
レターパックの4kgの壁。

余談だが、私は仕事柄、書類を他所へ郵送する作業を普段からやっているのだが、一般的な事業所にありがちな
・複合機で印刷したA4サイズの書類(必要に応じて手書きや押印を加える)を郵送する。
・上記書類は再発行可能なので郵便事故で紛失しても損害賠償は要らない。
・相手方へなるべく急いで送りたい。相手方本人が不在の場合でも郵便受けに入れてもらいたい。
・相手方に届いたか追跡したい。
という場合、選択肢はレターパックライト1択だろうと思う。レターパックライトという郵便サービスを知る前は角形2号の封筒で「急いで送りたいので速達」「追跡したいので特定記録郵便」としていたが、
・定形外規格内50g以内で120円+速達250gまで260円+特定記録郵便160円=合計540円
・レターパックライト370円(最大4kgまで、速達と同等の速さで土日も配達、追跡可能)
という料金設定を知ってからはレターパックライトばかり使うようになった。レターパックライトは専用封筒を使う必要はあるが、この専用封筒が中身が折れ曲がりにくい厚紙製なので、書類を折り曲げず送りたいニーズにも対応している。普段から書類を送る作業をする人は専用封筒をいくつか持っておくと便利だと思う。
話を戻すと、郵便局のサービスには概ね4kgまでは送り主が考慮すべき壁があるので、封筒や箱にものを入れて郵送する場合は5kg程度まで量れるツールが欲しくなるというわけだ。
なお、「郵便局の窓口にレタースケールが設置されているから、郵便局員に量ってもらえばいいじゃない」という声もあるかと思うが、自宅から持ち出す前に重量を量って郵便局のサービス適用範囲内であることを確認しておくのは社会人として当然の行為である。郵便局に「これを送りたい」と持ち込んで局員から「重量オーバーなのでだめですね」と言われるのは恥ずかしい。他の客がいたら後ろ指を指されるかもしれない。

結局どうしたか

ダイソーやヨドバシカメラに私の満足の行く商品が見つからなかったため、結局Amazonで下記リンク先のツールを購入した。

上記ツールの購入の決め手となったのは下記の点である。
・グラム単位で最大5kgまで測定できること。前述の通りレターパックの4kgの壁までは見極めたい。
・USB充電可能であり電池交換の手間が省けること。
・箱や封筒を置いたときに液晶が隠れないよう、段差が設けられていること。
最終的にAmazonで希望の品を手に入れることはできたが、封筒のような梱包資材を取り扱う商店は
 封筒を買いたい
 →ものを封筒に入れて郵送したい
 →郵便局のサービスは重量によってサービス適用可否や料金が変わる
 →重量を量るツールが欲しい
という潜在ニーズがあることを考慮し、封筒の陳列棚の隣にレタースケールも並べてもらいたいと思う次第である。

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