金利と為替(途中)

為替市場 〜円安ドル高〜

まずは為替市場(ドル円)から。

ドル円 日足 3ヶ月分


現状は青天井のまま円安が続いている。

背景にはいろいろあるはずだが、主にここでは米国の利上げについて説明していく。


円安を理解する道① 金利とは?

利上げ」とは、「政策金利の誘導目標を引き上げること」を指す。

政策金利」とは、中央銀行が一般銀行にお金を貸す場合の利子のことを指す。

政策金利が上昇すれば、一般銀行が貸し出すお金に対する利子も高くなり、それにより個人・法人はお金を借りにくい状態となる。

個人が銀行から直接お金を借りることは少ないが、法人は常に銀行から借金をしながら経営を回している。

その金利が上昇するということは、企業にとって運転資金の減少を強いられる。(利子が高くなるのであまりお金を借りたくない。)

同様に、住宅ローン等の金利も引き上がるので個人の消費も抑え気味になってくる。

このように、金利が引き上げられると個人・法人の消費(投資)を抑制し、景気の過熱を抑えることができる。

だから利上げにはイコール金融引き締めという言葉が用いられる。


円安を理解する道② 利上げと為替

では、なぜ米国の利上げが為替に影響してくるのか?

基本的には、人は金利の高い通貨で預金や資産運用を行いたがる。

つまり、金利を上げると、消費を抑えて貯蓄(現金としての貯蓄でもあり、その他金融資産としての貯蓄も含む)を増やす効果がある。

前者は先ほど説明した通りで、自国の景気の過熱を防ぐために利上げを行なっている。

後者は金利のもう一つの側面が関わってくる。つまり、貯蓄をした場合の利息が増えることがメリットとなり、貯蓄額が増える傾向にある。

すると、人々はより金利の高い通貨、現在では米ドルを好んで保有するようになり、その結果ドル高になり、相対的に円安が進むこととなる。


円安による国内株価への影響

さて、円安になると国内株価はどうなるのか?

日本に期待されていないという意味での円安と捉えれば、同時に日本企業への投資は控えるようになると考えられる。

ただ今回の円安はそのように捉えられているわけではなく、逆に、日本企業は当然「円」で株式を購入することになるので、円の価値が下がっている円安の状態では日本企業の株式が少しお得に買える機会となる。

すると、外国の機関投資家等が日本企業株式を多く購入するようになり、結果として日経平均株価などは上昇傾向にある。


逆イールド状態

ここで問題となるのが、米国はいつまで利上げを行っていくのか?という点である。

そこで考えるのが、「逆イールド」の状態であるということ。




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