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未言

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わたしお手製の造語の『未言』を紹介します。
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記事一覧

氷鈴(ひすず)

飲み物に浮いた氷が器に触れて鳴らす音色。もしくはその氷。 ドアベルにテーブルチャイム、そ…

奈月遥
10か月前
2

陽炎宿り(かげらふやどり、かげろうやどり)

陽炎が出るような熱気から逃れるために冷房の効いた屋内で道草を食うこと。 雨宿りは雨が止め…

奈月遥
10か月前
1

窯街(かまちまた)

太陽の暑熱をアスファルトとコンクリートが蓄え込み輻射熱として殺人的に高い気温に至った街並…

奈月遥
10か月前

水が研ぐ(みづがとぐ、みずがとぐ)

水が通過や反射した光を、より眩しくすること。 水に研がれた夏の日射しは真っ直ぐにぼくらの…

奈月遥
10か月前

幹濡る(みきぬる、幹濡れる)

雨で木々の幹まで濡れそぼち、辺りに樹木が香り立つこと。 どこか物悲しく、どこか懐かしく、…

奈月遥
10か月前

灼け隔つ(やけへだつ、灼け隔てる)

カーテンを閉めて真夏の陽射しを遮り、灼熱の暑さが屋内に入るのを拒むこと。 恐ろしき太陽の…

奈月遥
10か月前

竜籠(りうかご、りゅうかご)

列車。 細く連結して長い躯、カーブで弛む姿、きっとあれは魂の記憶の底にある龍を真似て作られたんだ。

日籠る(ひこもる)

太陽によって暖められた物体が、太陽が沈んだ後も保っている熱をじわじわと放出する様子。

奈月遥
10か月前

夏布く(なつしく)

真夏に異常な暑さが陽炎を灯し、人の命も危ぶまれる状況のこと。 夏は本陣を布きたり、唯攻む…

奈月遥
10か月前

音無風(おとなしかぜ)

夏の夕方から夜にかけて前触れもなく吹いてくる涼しい風。 そこから、さりげなく手助けしてく…

奈月遥
10か月前

泥雫く(どろしづく、泥し着く)

水滴に混じった泥などの汚れがこびりつくこと。

奈月遥
10か月前
1

雫く(しづく、しずく)

飛沫の水滴が点々と跡を残すこと。

奈月遥
10か月前

車熱れ(くるまいきれ)

日中、車内に熱がこもっている状態。 熱れは、人いきれと同じ用法。 冬は心地いいけど、夏は…

奈月遥
10か月前

息水(いきみづ)

細かな気泡をたっぷり含んで白く濁った水。 お家のお風呂の蛇口を絞っていくと、空気に掠れる音を立てながら息水が出て、簡易ジャグジーになって気持ちがいいの。