ドラマ キリング

キリング!そうキリング面白かったよなー!
ということでキリングについて書きます。

主人公サラ・リンデン。ミレイユ・イーノス!
細くて鈍めの金髪、タレ目の三白眼、皮膚の薄そうな細かい皺、薄い唇、どうでもいい服装…これらが絶妙に相まって神経質なベテラン刑事の危うい脆さが見て取れて心配が止まらなくなる。
仕事に打ち込み過ぎて離婚、一人息子は所謂反抗期、仕事辞めた方が良いよなあ…なんかもう色々無理だ…新しい相棒?ノッポの若いやつ、もういいや上手くやっといてよ…
煙草吸ってイライラしてるとか目が遠くに行ってるのがとてつもなく観ていて切なくなる。助けに行きたい。誰か話を聞いてあげてー!つらいー!

薄暗い、薄青の画面もずっと冷たい感じが好きです。癒えない傷や止まない雨、食べ途中でシンクに置かれたTVディナー、家主はもう何日も戻っていない…
という感じでひたすら全体的に物悲しい雰囲気のままずっと続いていくんですが、時々その新しい相棒と心が通じ合って和やかに笑いあえたり息子とかたく抱き合うシーンなんかがあってとてもグッときます。たまーにティッシュ必要なのでお近くにどうぞ。

ホールダー役のヨエル・キナマンも凄く良かったです!
地味ドラマだしイケメン当てときゃOKっしょみたいな扱いかと思いきや全然違うじゃん…いい…。
演技だけでなく体格も顔も良いのでメキメキ売れてきて、最近は色んなところでお顔を見られます。
焦れて煙草吸いまくるとか、物に当たり散らしながら悲しむ姿もとても良かった。駆け出しの強がりや本当は心底参ってる雰囲気伝わってきて胸痛む。

ドラマのラストも大好きです。デンマーク版と違ったりするのかな?
長い雨がやっと止んで薄日が差したような湿度の高い中に、ほんの少しの爽やかさと渋み。現実ってこんなもんだよね、そして生きている限り人生は続いていく。

続きが気になって気が狂いそうになるような展開はほぼ無くて、ゆっくり地道に展開していくので徹夜せず気楽に観られます。

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