ガタカ

ひたすらに画面が美しい映画というのがたまにあって、それが「ガタカ」です。

眼に映るもの全てが美しい。

「2001年宇宙の旅」も構図の斬新さや美しさをよく語られますが、こちらは建造物と衣装と登場人物が計算し尽くされた美しさです。
詳しく調べてないけれど、設定資料があるなら見てみたいなあ…絶対分厚くて濃厚なはず。
美術史で「戦艦ポチョムキン」を観たことがあるのですが、真っ先にそちらが思い浮かびました。少し退廃的な、行き詰り(不安)を感じさせる未来感が似ているのかな…(ポチョムキンはなんだか怖くて美しさに目が行かずあまり好きではないです)。

ユマ・サーマンの大きな瞳、イーサン・ホークの揺れる瞳、ジュード・ロウの美しく硬い視線。
視聴者が自然と様々な思いを乗せて観てしまうような美しい瞳が次々に出てきます。

淡々と進んでいくストーリー、気がつくとサスペンスになっていてハラハラもするし「え…あ…」とか思っている間に終わります。切ない。
真夏の昼間にクーラーガンガンつけた部屋を暗くして昼か夜かわからないようにして、観終えてから本気で混乱してください。

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