キャビを捨て去った話

知ってる人は知ってるけど、
結構前からついにキャビを使わなくなったんですよ。
モニターから返さないと完全に無音状態。

昔のおれを知ってる人達からしたら想像できないよね。
ギター大爆音だったもんね。
床が振動するくらいでかい音出してたもんね。
クソでかい音が正義だと思ってた時代もあったんですよ。
そんなおれがギターの音がステージ上で鳴ってないんですよ。
人って変わるもんですね。
じゃあギターの音のモニタリングどうするのって話になってくると思うんですよね。
それは後ほど書きます。
まずはキャビを無くした理由から語っていくよ。

  • キャビを無くした理由その1

前提としてギターを爆音で鳴らすの大好きです。
今でも隙あらば爆音で出す機会を伺ってるレベル。
ただ、当然ジャンルとか現場によっては爆音のギターなんて必要ないし、
一緒にやるメンバーの音にも出す出さないって左右されるんですよね。

元々メタルやってたから爆音で成り立ってたけど、
今やってる自分のバンドって女ボーカルの歌モノだし。
仕事で行く現場も歌ものばっかだし。
爆音が全く必要ないんですよね。
そもそもギターの音って歌にとって邪魔な要素が詰まりすぎてる。
それを爆音で出すって正気の沙汰じゃないよね。

しかも4発キャビって音がめっちゃ耳に飛んでいくんですよね。
だから邪魔にならないように音作り変えてみたり音量下げてみたり
色々やってみた結果。
キャビを4発キャビから2発キャビにしてみた。
その結果、
音の指向性とか音量とか色々解決したし、
個人的には2発キャビの方が音がまとまって好きだった。
スピーカーが減った分飽和した状態になり辛くなった感ある。

ただキャビってある程度音量出してスピーカーが
ドライブした感じ?スピーカーが頑張って震えてる状態?
じゃないとあんま音良くない感じがする。
簡単に言うと音がこもった感じになる。
それ用の音作りにしてみたりしたんだけど、
抜ける音って結局邪魔なんですよね。
じゃあさらに音量下げるか→
音抜け悪いな→
抜ける音作りする→
音が邪魔→
音量下げる→…….
のループになってこれ以上下げたり音変えたりするのめんどくさいなー
ってなった結果もうキャビいらんってなったのが理由1

キャビを袖に向けるとか後ろに向けるとか色々やりようはあるんだけど、
もうそこまでしてキャビはもういいわって感じでした。

キャビを無くした理由その2

散々キャビの音にこだわってた感じ出してたけど、
そもそもが結構最初の段階から
キャビは自分のモニター用とステージ上のライブ感出す用に使ってて、
ギターの音自体はラインで送ってたんですよね。
ラインとマイクのmixでやる時もあれば、
ラインだけの時もあった。
そもそもこの時点で別にキャビからの出音にこだわる必要もなかったんですけどね。
でも音鳴ってるとこだわりたくなっちゃうじゃん。

ただそこで問題なのが、
キャビで鳴ってる音と外のスピーカーで鳴ってる音が違う。
本番でスピーカーから出る音はPAさんが色々やってくれるから当然違うんだけど。
スタジオでもライブのリハでもミキサーに送って音出した瞬間全然音が違う。
なんなら自分がめっちゃ嫌いな音が出てたんですよ。

Helixってプラグインで作った設定そのままrackに入れられるんですよね。
プラグインの制作の時の音かなり好きだからそれをそのままrackに入れて使ってたわけ。

スタジオの時は
ミキサーが悪いんだろうなーとか
スピーカーが悪いんだろうなーくらいに思ってた。

この時はまだ
キャビも鳴らしてるからキャビから出てる方の音はいいし、
ライブハウスとかで出せばキャビと同じ音が出てると思ってた。

そんなある時、
ライブが配信されることになってね。
その録画を見た時に愕然としちゃった。
とんでもない音出てるの。

でもまだこの時は自分の音作りを信じてた。
家の音と同じ音が鳴ってるはず。
キャビと同じ音が鳴ってるはず。
絶対PAが悪いって思ってた。
おれの音こんなにしやがってよって思った。

そして人のせいにしたまま
その後もしばらくそのままライブしてたんですよね。

それからしばらく経って
自分のバンドもイヤモニにすることにしたんですよ。
仕事ではずっとイヤモニしてたんだけど、
自分のバンドで導入するのは初めて。
そうなるとシステム作りから始めるんだけど、
自分のバンドはいかにして転換を早くかつPAさんの仕事を減らすかって考えで組んだんですよ。
仕事の場合は大体知ったPAさんがいっつもついてくれてたからイヤモニもいつもと同じように返してくれるし、
何ならギターの音も聴きやすい綺麗な音になって返ってきてたわけ。
だからまだ仕事の時はやばい音が出てるってことはまだ微塵も頭になかった。

自分のバンド用のシステムは全部自分でイヤモニの返しを操作できるように組んだんですよ。
そうすることで短いリハ時間の中でPAさんに何回も注文しなくていいし、外の音だけ作ってもらえるから。
その自分のバンドのシステムでイヤモニで自分の音を聞いた瞬間驚愕した。

あーこれおれがやってるわ。
くそみたいな音出してるのおれだわ。
くそ恥ずかしいやん。
ってなった。

だってイヤモニで鳴ってるシンセとかコーラスとか他の音はいつも通りの音なのに、
おれのギターの音だけやばいんだもの。

今までスピーカーの音とキャビの音が一緒に聞こえて、
自分に都合がいいように自分の音聞いてたもんだからさ。
そらラインの音だけが鳴ってる状態だとめちゃくちゃ酷い音になってるよね。

完全に慢心。

だってちゃんとミキサーに送ったスピーカーから出た音のみを聴いてないんだもの。
そうキャビのせいでね。
実際キャビから出る音って概ね家で作った音と同じような音、自分の好きな方向性の音が鳴ってたの。
だからスピーカーから出た音は違う音、
何なら最終的にPAが悪いって思ってたよ
違ったんだよね。
自分が悪かった。
PAさん達その節は大変申し訳ございませんでした。
何ならクソみたいな音を聞ける状態にしていただいて本当にありがとうございました。

くそみたいな音で過ごしてた原因がもう一個あるとすれば完全にHELIXを過信しすぎてた。
家で録る時のプラグインで作った音がそのまま出るって信じすぎてた。

結局過信してるからミキサーが悪いとかスピーカーが悪いとかパワーアンプが悪いって思ってただけ。
違った。
何回も書くけど自分が悪かった。

そんなイヤモニにするタイミングで
もうキャビの音どうせ自分で聞こえんしもうええわってなった。
完全にラインだけにしよって。
だから今はステージで一切ギターの音が鳴ってません。
生音はボーカルとドラムだけ。

これがキャビを捨てた理由2

大体1と2が同じくらいのタイミングであって、
キャビを捨て去ったんですよ。

ちなみにキャビを鳴らすときはヘッドのリターン挿しじゃなくてちゃんとパワーアンプを別で買ってそこにインプットして出してたよ。
アンプヘッド使うとそのアンプのキャラになっちゃうからね。

そんな
キャビとの激闘音作り奮闘記でした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?