ThinkCentre M75q Tiny Gen2をVM鯖として構築した(1)

■はじめに

自分は2005-6年くらいからPower Edge SC430(なんと2万円以下)という安鯖(安いサーバーの略語)を買ったことから自宅でサーバーを建てる自宅鯖(今はホームラボと言うそうです)をやってきたのですが最近は安鯖がほとんどなくなってしまい存続の危機でした(中古で売ってるサーバーでもいいのだけど掃除機並にうるさいのは嫌だ)。
今使っているVM鯖は2013年くらいにfujitsu primergy tx100s3pというもので新品で一万円以下だった気がします。32GBまでしかメモリも載せられないしCPU(4core 8thread)の世代も古いし10年使ったので買い替えたいなぁと思ってました(安くてもちゃんとしたサーバーなだけあって10年壊れませんでした。)
👇検索したら昔の記事が出てきました

Lenovo ThinkCentre M75q Tiny Gen2は小型の筐体でありながらCPUに 8core 16threadを積んだマルチコア機であり、メモリも最大64GB積める少し前のハイエンド級のパソコンです。

最近では流行り病のせいで公式サイトから買うと半年待ちだったりしたわけですがやっとこ入手出来たわけです。
メモリも今のタイミングで安く入手できて約10万円で以下のスペックが入手出来ました。
・CPU 8core 16thread
・MEM DDR4 64GB
・NVMe 3DTLC 2TB

このスペックだとVM鯖にしたらサイズが小さく1Uラックの棚にも入るし、スペック的にも使いやすいんじゃないかなと思い悶々と構想してたんですがやっと着手出来た感じです。

ちなみにUSBとM.2以外拡張性が皆無なのでPCIパススルーとかやりたい人には向かないです。録画鯖もVMにしたければテレビチューナも今ならUSBのがありますしね。


■OSの選定

自宅鯖に使うVM鯖用のOSもたくさんあって何を入れるか迷ったんですが
proxmoxというlinuxをベースにした物を選びました

今まで使っていたVM鯖はVMWare ESXiでこれは使いやすい反面、ハードウェア要件が結構厳しくてバージョン上げると古いのが切り捨てられたり、ガチの業務用サーバー(安鯖含む)じゃないと対応してなかったりするのでサーバーじゃないものにインストールするにはいろいろ工夫が必要です(工夫してもだめな場合もある)
ストレージのNVMeも要件に当てはまるので工夫しないとインストール出来ないことも多々ありました。

proxmoxはベースがlinuxなこともありlinuxで使えるハードウェアは使えるのでインストール要件がゆるいです。

proxmoxは有料ですがライセンスなしでも使えます。一部パッケージ管理リポジトリが有料プランで開放されている。vmware esxiは有料ですが無料で使うには制限された無料ライセンスが必要。

あとVMWAREには仮想スイッチの機能があるのですがこれがかなり便利でこれがあるがゆえにLANポートがたくさん欲しくなるのですがこれに相当する機能はなさそうなのでネットワークで遊びたい人には物足りないかな?

■ハードウェア

●CPU

CPUのコア数は多ければ複数のVMを動かせるので多ければ多いほど良いです。
5750のほうが世代が新しくシングルコア性能が高いようですが4750でもいいと思います。
・Ryzen7 Pro 4750 GE (8core16thread)
・Ryzen7 Pro 5750 GE (8core16thread)

色んな買い方があるのですがkakaku.comから飛んで公式サイトで買うのが安いです。(ただし納品まで長いと3ヶ月から半年くらい時間かかりますが・・・)
ヤフオクで土日の5000円引きクーポン使うと公式で買うよりなぜか安いです。
(ヤフオクで安いのは四台買うと一台分が無料になるセールとかあるとかないとか、そういう時に仕入れて公式より少し安く5台売れば転売屋は5万円儲かる?価格が歪んでますね)


●メモリ

メモリは容量が多ければ多いほど複数のVMを動かせたり特定のVMに大容量積めたりできるので用途の幅が広がります。
迷わず32GBx2=64GB積みます。
公式サイトで64GB買うと高いので最小容量(8GB)積んでパーツ屋さんで購入するといいです。

自分はGSKILL F4-3200C22D-64GRSを買いました。
ここだけの話ワンズで買いました。なぜか5000円くらい安かったです。


●ストレージ

ストレージは容量が多ければ多いほど複数のVMを動かせたり特定のVMに大容量割り当てたりできるので用途の幅が広がります。
VMで使う場合NVMeにすると特に快適です。HDDやSSDだとオーバーヘッドで結構遅さを実感しますがNVMeだとオーバーヘッドが気にならなくなります。
NVMeは容量が大きいほど寿命が長かったり速度も速いので迷わず2TBにします。
QLCのものは絶対に買わないようにしてください。QLCは寿命が短いので何度も壊して再構築を繰り返すVMには向かないです。
3D TLCのものなら寿命は十分持ちます。
公式サイトでは1TBまでで2TBは無いので(あっても高い)最小容量(128GB)積んでパーツ屋さんで購入するといいです。

自分はCFD CSSD-M2O2TEG2VNQをヤフーショッピングでクーポン使って買いました。amazonには売ってなかったので別の同等品を貼っておきます。


余談として、NVMeになってからVM鯖がほんと快適になりました。HDDのときはオーバーヘッドも合わさってさらに激遅だったし、SSDもオーバーヘッドで半分以下の速度でした。NVMeになるとオーバヘッドがあっても速度が落ちた体感がほとんどなく、スタンバイでVMの実行を中断・復帰する機能が実用的な速度で出来るのが感動したもんです。


●USBメモリ

OSインストール用に用意します
経験上OSとデータ(VMイメージ)は物理的に分けておいたほうがメンテが楽なのでそうします。
8GB程度で大丈夫だと思いましたが容量足りなくてインストール出来なかったので32GB以上必要です。

OSをUSBメモリにインストールしている場合、OSのバージョンが上がった時にUSBメモリを別の新しいのにしてCDからインストールすればドライバなどに問題があった時にUSB入れ替えるだけで、すぐ前のバージョンに戻せるのでおすすめです。

OSをUSBメモリに入れる場合の欠点はログを多く書いたりDBが乗ってるOSの場合USBメモリが壊れやすいです。


●その他

あれば便利なものとしてCDエミュレータ機能付きのUSBHDD。
ISOイメージをファイルシステムにコピーするだけでブート時に起動ディスクになってくれる便利グッズ。
複数のCDイメージ入れて選んで起動でき、自分はこれを愛用してます。
HDDかSSDを別途入れる必要があります。自分は余ってる古いSSD入れてます。起動用なので64GBもあれば十分。SSDだと起動も速い。



電源はACアダプタなのですがノートPCのやつと共通なので変換コネクタを調達すればUSB PDでも動かすことが可能です。



次回に続く。



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