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WoW人物紹介 "Sylvanas Windrunner" (シルヴァナス・ウィンドランナー)

WoWことWorld of Warcraftの新拡張「Shadowlands」がいよいよリリースされた。
今拡張は「死者の国」が舞台となり、今までのストーリー上死んでしまった重要人物も数々登場する。

英語の壁のため、ストーリーがわからない!と言った人が多く、あまりにももったいないと思ったので、主要人物について簡単に解説したいと思う。
私も英語が得意ではなく、GoogleやDeepLにお世話になりながらなので、間違い等あったらコメントやTwitterで教えてほしい。

また、英語がわからない人向けに解説するために、人名などはある程度カタカナ表記をしていこうと思うのでご了承を。発音違う!などあったら教えてください。

第1弾は今拡張の「主役」とも言えるSylvanas(シルヴァナス)様。Horde Undead種族のボスとして知られていた彼女の生い立ちから解説していこうと思う。

1. Lich Kingとの因縁

シルヴァナス様を語るにあたって、避けては通れないのがLich King(リッチキング)との関係である。
リッチキングについては、他の機会に詳しく解説するとして、彼女がなぜ「Banshee Queen(バンシークイーン)」となりアンデッド種族Forsaken(フォーセイクン)を率いることになったのかから解説していこう。

時は第三次大戦まで遡る。元々ハイエルフのレンジャーだった彼女は、Silvermoon(シルバームーン。ハイエルフの首都。現在のBlood Elfの首都)の護衛にあたっていた。そこへリッチキング(当時はArthas(アーサス))率いるアンデッド Scourge(スコージ)が攻めてくる。

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WoWの世界のアンデッドには複数の種類がいて、特に有名なのが
・Forsaken(フォーセイクン) : プレイヤーが選択できるやつ
・Scourge(スコージ):リッチキングが率いてるやつ
の2勢力。他にも細かく分けると色々だけどこの違いだけ覚えておけばOK。

必死の抵抗も虚しく、シルバームーンは陥落。シルヴァナスも瀕死の重傷を負うが、リッチキングは彼女にとどめを刺すことなく、彼女にバンシー化の呪いをかけ自分の配下にしてしまう。

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リッチキングに敗れバンシーとなるシルヴァナス。
この辺のムービーはWarbringers: Sylvanasで見ることができる。

その後彼女はリッチキングと共にLordaeron(ローデロン、元々アーサスが治めていたHumanの王国)を陥落させ、しばらくは彼の幹部として過ごすことになるが、Illidan(イリダン)との戦いによってリッチキングの力が弱まったタイミングで自我を取り戻し、自らの部下を従えて謀反を起こす。

体はバンシーのまま戻ることはなかったが、スコージと自分たちを区別するため、Forsaken(フォーセイクン、見捨てられたもの)と自称し、ローデロンの地下にUndercity(アンダーシティ、Hordeプレイヤーの首都のひとつ)を築く。

2. Hordeへの参加

AllianceとHordeの戦いが続く中、シルヴァナス率いるフォーセイクンも、自分たちを呪いから解き放つ方法を模索するため、またスコージと戦うための勢力として、どちらかの軍勢につく決断をする。彼女の敵はあくまでもリッチキング、スコージであるため、ぶっちゃけどっちの陣営でもよく、両方の陣営に対して参加の意思を伝える。スコージの件もあり、アンデッドに対してよく思っていない両陣営の中で、唯一Tauren(トーレン、Hordeの牛種族)のボス、Cairne Bloodhoof(ケーアン・ブラッドフーフ)だけは理解を示し、彼女たちフォーセイクンはHordeに参加することになる。参加したあとは、魂に詳しいTrollたちと元に戻る方法を模索していたらしい。

こういった経緯があるため、Hordeに属してはいるものの、彼女自身のHordeに対する忠誠心的なものはあまりなく、後に彼女がHordeをWarchiefとして率いることに対して反対意見も強くあった。

彼女の体はバンシーになってしまったが、ハイエルフだった頃の記憶は残っており、Quel'Thalas(クエルサラス)のBlood Elfたちへの援助を行っていた。拡張「The Burning Crusade」でBlood ElfがHordeに参加するのは、彼女がThrall(スロール、Orcのボス、当時のHorde Warchief)を説得したからである。

拡張「Wrath of the Lich King」でリッチキング アーサスは倒され、彼女も元に戻れると期待したが結局アーサスが倒れてもBolvar Fordragon(ボルヴァー・フォードラゴン、Allianceの将軍。BfAでAlliance側のNPCとして登場してたTaeliaの父ちゃん)が3代目リッチキングとしてその後を継ぎ、彼女の魂が救われることはなかった。

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この時、ボルヴァーは、主であるリッチキングが死ぬことでスコージ達がコントロールを失い大暴れしてしまうことを懸念し、彼らを抑えるために自らリッチキングの兜を被りそのあとを継ぐ。その後彼はIcecrownの玉座に座り、自らを氷漬けにする。

彼女はこのあと絶望の末自殺を図るが、その際にMawと呼ばれる地獄と繋がる。このことが、最終的にShadowlandsへと続く発端となる。

3. 名誉なきWarchief

拡張「Legion」ではAllianceとHordeの連合軍がBurning Legion(バーニングリージョン、悪魔たちの軍団)との決戦を行っている際、Vol'jin(ヴォルジン、Trollのボス)が倒れ、彼女は彼の命を救うためにHorde軍を撤退させる判断をする。

この撤退によりAllianceは戦力で圧倒的に押され始め、結果、Humanの王Varian(ヴァリアン)は命を落とす。
Alliance側はこの撤退がHordeの裏切りにも見え、両陣営の間に大きな亀裂が走ることになる。

このシーンのムービーは、陣営によって視点が違い、感情の動かされ方が大きく違うので、ぜひHorde側とAlliance側両方を観てほしい。

Alliance側ではヴォルジンの件は一切描かれておらず、単純なHordeの裏切りであるかのように描写されている。

結果としてヴォルジンは命を落とすことになり、死ぬ間際の魂の声によって、彼女はHordeのWarchiefとして、ついにHordeの頂点に上り詰める。
Hordeの力を手に入れた彼女は、自らの復讐、野望のため大きく動き始める。

4. 野望の暴走、そして死者の世界へ

バーニングリージョンの戦いに辛くも勝利した連合軍であったが、両陣営は疲弊しており、これをシルヴァナスは好機と捉える。

リージョンの最後、Sargeras(サーゲラス、バーニングリージョンの元締めのTitan)の剣がAzeroth(アゼロス、WoWの舞台となる惑星)に突き刺さったことで、アゼロスの血であるAzerite(アゼライト)と呼ばれる超パワーを持った物質が世界に出現する。

彼女はこのアゼライトのパワーも武器として使おうと考え、Stormwind(ストームウィンド、Humanの首都)を征服し、Humanたちをフォーセイクンに変えようと計画する。Alliance陣営を崩壊させようと世界樹に火をつけてNight Elfたちの首都を滅ぼすが、この行為が誉れを重んじるHorde陣営の不信感を煽っていくことになる。

Alliance陣営がローデロンを奪還しようと仕掛けた戦いの中、名誉に生きるOrc族のSaurfang(サーファング)は、名誉などどうでもいいシルヴァナスによって、Horde陣営から追放され、Alliance陣営を追い返す。

HordeとAllianceの戦争は激しくなっていくが、その後も自らの野望のためにBaine(ベイン、トーレンの酋長、ケーアンの子)を暗殺しようとするなど、強行策に出る彼女に対し、Horde内部も次々と反旗を翻していく。

Hordeに名誉を取り戻すべく、シルヴァナスに対してサーファングは決闘を申し込む。到底力ではかなわない戦いだったが、Horde陣営の心はすでにシルヴァナスから離れてしまっていた。

一方的に押されていたサーファング。彼が力の限り放った一撃が彼女に傷を負わせた瞬間、彼女は激昂し、「Horde is Nothing」(Hordeに価値はない)と言い放ち、サーファングを殺す。

Hordeを完全に捨てた彼女はリッチキングの根城、Icecrownを攻め、スコージと彼に勝利する。

実は、シルヴァナスは2代目リッチキングが倒されたあと、Maw(モウ)と呼ばれる地獄の支配者、Jailer(ジェイラー)と結託しており、魂をモウに食わせれば食わせるほど、彼女とJailerが強くなるようになっていた。

先の第4次大戦はシルヴァナスによって仕組まれたものであり、魂の選別者が力を失う(理由はまだ不明とのこと。ジェイラーと彼女が画策したのかと思ったらそうでもないらしい)ことで、全ての魂がモウに送られ、彼女の力となっていたのである。その力によって、いともたやすくリッチキングを倒すことができたのだった。

3代目リッチキング、ボルヴァーは、その兜を奪った彼女に対し、「その兜がお前の牢獄となるのだ」と言うが、それに対し「いや、世界そのものが牢獄だ」と言い、兜を真っ二つにすると共に、聖者の世界と死者の世界の境界線を破壊。「ダークレディが皆を自由にしてやる」と宣言する。

このシーンはShadowlandsのトレーラーで見ることができる。
めちゃくちゃかっこいいのでぜひ、観てほしい。

5. あとがき

細かく書くとめちゃくちゃいろいろあるんだけど、シルヴァナス様のだいたいの解説はこんな感じ。私はWoDとLegionをリアルタイムでプレイしておらず、そのへんの話はWikiなんかを読みながら補完しているので、間違いなんかがあれば突っ込んでほしい。

今回、ストーリー知らないWoW勢のために人物解説を書いてみたんだけど、下書きを公開したらHearthstone勢が思いの外食いついてきてちょっと困惑。

これを読んで興味が湧いたら、ぜひWorld of Warcraftもプレイしてほしい。
壮大な世界が、あなたを待っている。


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