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「誠実なクズ」としてのポリアモリー

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お互い合意の上で複数の人と同時に恋人的な関係を持つ「ポリアモリー」をパワポを使って紐解いています。
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#日経COMEMO

40代は「ランキング」という発想を捨てる期間なのかもしれない。

歌手、竹内まりやの特集が組まれていた。 テレビ朝日系列の「ワイドスクランブル」という番組だ。竹内まりやは1対1をベースとした婚姻関係に対する疑問や生きづらさについて、時代を先取って表現していた。 そんな内容だった。 「どこかで聞いた話だな」と思って眺めていたら、聞き馴染みのあるワードが飛び込んできた。 「アメリカではポリアモリーという考え方が広く認知されていて〜」 そう語っていたのは、奇しくも母校の大学教授。番組では「複数の相手を同時に互いに合意の上で恋愛関係にある

「元家族旅行」が「W家族旅行」に変わった話。共同親権を添えて。

共同親権が決まった。 我が家にとっては大いに関係のある話題だ。 「我が家」と言っても、8年前に離婚しているので私は1人。小学生の息子の親権は、元配偶者が持っている。 共同親権はDVなど元配偶者から逃げたい場合に問題がある制度だとされているが、幸い我が家は違う。 養育費も面会も、約束通り履行されている。その上、年に数回ほど「元家族旅行」というイベントもある。 先月は3人で台湾に行って来た。息子にとっては初の海外旅行で、とても興奮していた。 そんな「元家族旅行」に、最

「普通に考えたら」って言うのはマジョリティハラスメントだよ、って話。

「多様性を認めよう」 というセリフが嫌いだ。 別に認めなくていい。ただ「そこにある」という事実だけ認識すればいい。それ以上でも、それ以下でもない。 「認めよう」なんてスタンスは驕りだ。 自分がマジョリティ側にいると認識した上で「マイノリティー側も認めてあげよう」という姿勢が透けて見える。 「お互いに認め合おう」ならわかる。 マジョリティもマイノリティを認め、マイノリティもまたマジョリティを認める。それは両者に必要なスタンスだ。 ただこの世界はどうしても多数派が強

マジョリティは、マイノリティをナチュラルに搾取しているかもしれない。という少し怖い話。

あなたはポリアモリーという言葉を知っているだろうか? 「複数恋愛」や「複数愛」と訳されることが多く、 ・お互いに合意の上で ・複数の人と ・同時に ・性愛関係を築く ・ライフスタイル のことだ。 最近はテレビや雑誌で特集されることも増えてきた。 私自身も兼ねてから、日経COMEMOのキーオピニオンリーダーとしてポリアモリーについて発信してきた。 当然、批判されることも多い 批判のパターンもいくつかあるが、特に私のような男性の立場からポリアモリーを発信すると「それ

「結婚している」からと言って「1対1の恋愛を望んでいる」とは限らない。パワポで考える関係様式と、関係指向の話。

「性的指向」という言葉を耳にすることが増えた。 これまでは男性は女性が好きなもので、女性は男性が好きなもので、それがスタンダードで、それが当たり前とされていた。 しかし「ダイバーシティ」という言葉が世間に定着して以来、それは当たり前ではなく、人それぞれ違うことが当たり前になった。 性的指向(Sexual Orientation)とは、どの性別の人に性的に惹かれるか(または惹かれないか)という指向のことを表す。 ちなみに「指向」とはその人が持つ「考え方の方向性」のことで

婚活に合コンはもういらないけど、結婚後に合コン経験は役に立つと思う。

結婚のきっかけとして「マッチングアプリ」が1位に躍り出た。 とある調査によると、結婚相手と出会ったきっかけのランキングは以下の通り。 同調査によると、2016年に結婚した夫婦では「マッチングアプリがきっかけだった」との回答は0%だったようで、この数年で劇的な変化だ。 マッチングアプリのことを「出会い系サイト」と呼ぶ人はもう見かけない。 では反対に、この数年間で減っていった結婚のきっかけ。 それが「合コン」であることは想像に容易い。 事実、検索ワードのボリュームで比較

これからの人間関係は「目的ありき」になっていく。

かれこれ15年、本業は若者研究をしている。 別に今流行りのZ世代にだけ注目しているわけではなく、その前のミレニアル世代だったり、ゆとり世代も研究していた。 若者を定点観測していると「少し先の未来」が見えてくる。それが研究の目的だ。 いわゆる定量調査(アンケート)や定性調査(インタビュー)もするが、ちょっとユニークな研究手法の1つに未来予測レポートというものがある。 このレポートはツギクルレポートと呼ばれ、 ・自分の身の回りで起こっている事象から ・少し先の未来では

「わたし、ポリアモリーなんです」と言った後の流れについて説明します。

ポリアモリーという言葉をご存知だろうか。 1対1の恋人関係に縛られず、合意の上で複数と恋愛関係を持つライフスタイルのことで、僕はこのポリアモリーを実践している。 近年は日本のメディアでも紹介されはじめたが、一般的な認知率はまだ5%程度。「知らなくて当たり前」なのが、ポリアモリーだ。 そのため「わたし、ポリアモリーなんですよね」と伝えた際は、毎度同じ説明をすることになる。 そして毎度、同じ質問を受ける。 そのやりとりが、もはやフォーマットになってきたので、今日は一連の

不動産契約のダイバーシティ。

友人が珍しく悩んでいた。 原因はシェアハウスだ。 と言っても、友人はシェアハウスに住んでいるわけではない。 シェアハウスの経営をはじめたのだ。 悩みの種は、とある契約書だった。 友人はシェアハウスの入居者を募集するため、募集サービスや、他のシェアハウスグループとの提携を模索していた。 しかし、その一企業から提示された契約書にある「とある項目」が引っかかった。 その内容とは というものだ。 一見すると「何が引っかかるんだろう」と思ってしまうこの項目。 僕も最初は

婚前契約とは、「2人だけの結婚」で結ばれること。

「そろそろ結婚しようかなぁ」 そうつぶやく友人に必ず勧めていることがある。 それが「婚前契約」だ。 婚前契約とは、結婚前の2人が結婚後の生活や、離婚の条件などを事前に決めておく契約のこと。 欧米では浸透しているこの習慣だが、日本で婚前契約を結ぶカップルはまだ5%に満たないと言われている。 結婚も離婚も経験した僕は、この婚前契約こそ ・結婚を増やして ・離婚を減らす その突破口になると考えているので、その理由を例によってパワポで解説してみる。 今日はそんな話。

今、学生が論文のテーマに選ぶ「ロマンティック・ラブ・イデオロギー」とは。

突然だが、あなたはロマンティック・ラブ・イデオロギーという言葉を知っているだろうか? 実は、検索窓に「ロマンティックラブイデオロギー」と入力すれば、学生たちの書いた多くの論文がヒットする。 なぜ今、学生たちはこのテーマを研究対象に選ぶのか? 今日はそんな話。 ■恋愛トークの3点セットロマンティック・ラブ・イデオロギーとは何なのか? 詳しくは論文に書いてあるのだが、論文を読むには体力も時間も、基礎知識もいる。 そこで、本を読むのが苦手(論文はもっと苦手)な僕が、自分

嫉妬を構造化したら、だいぶ生きやすくなった。

僕には転機になった記事がいくつかある。 その1つがこちら。 この記事が「note編集部のおすすめ」になり「パワーポイント×ポリアモリー」というスタイルが定着。今では日経COMEMOでも連載もするようになった。 嫉妬はプライベートでも、ビジネスでも起こりうる感情だ。 そんな「嫉妬」という感情の構造化には、人を振り向かせる力があった。 そして最近、プライベートで「また別の角度から嫉妬を構造化してみたい」と思う機会に遭遇した。 今日はそんな話。 ポリアモリーとは、合意

ポリアモリーへの批判を真摯に受け止めてみた。〜その1〜

先日、フジテレビの「とくダネ」という番組でポリアモリーが特集された。 ポリアモリーとは、合意を得た上で複数の人と同時に恋人的な関係を持つ恋愛スタイル。これまでポリアモリーについて書いたシリーズはこちら。 特集されたのは「1パーセントの社会学」というコーナー。社会学者の古市憲寿さんがポリアモリーについて話し合うポリーラウンジに参加してみた、という内容だった。 放送後、#ポリアモリー はTwitterのトレンドワードに入るなど大きな反響があったが、その9割は批判めいたものだ

ポリアモリーへの批判を真摯に受け止めてみた。〜その2〜

先月、フジテレビの「とくダネ」という番組でポリアモリー特集があった。 ポリアモリーとは、合意を得た上で複数の人と同時に恋人的な関係を持つ恋愛スタイル。これまでポリアモリーについて書いたシリーズはこちら。 この放送に対してTwitterでは批判の声が多く寄せられた。 こららの声を冷静に真摯に受け止めてみようという本シリーズ。 前回は、 💢批判1:不倫や浮気を正当化しているだけ という批判について書いた。 今日は 💢批判2:なんでも名前をつければい