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「誠実なクズ」としてのポリアモリー

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お互い合意の上で複数の人と同時に恋人的な関係を持つ「ポリアモリー」をパワポを使って紐解いています。
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#ビジネス

ポリアモリーは恋人を共有する。

夫婦は2人で1つ。 そんな美談をよく耳にする。 確かに一般的に結婚をすると、2人で1つを共有することは多い。 「居住空間」を共有するのが夫婦。 「財産」を共有するのが夫婦。 「苗字」を共有するのが夫婦。 それが一般的な夫婦像だろう。 ただ「夫婦は2人で1つ」という考えは、 「恋人は1対1」という価値観の延長線上にある。 では複数との関係をベースとするポリアモリーの場合はどうなるのか? 今日はそんな話。 ポリアモリーとはお互い合意の上で複数の人と同時

カンヌ広告祭の「ポリアモリーセミナー」で語られたこと。

フランスのカンヌでは、映画祭が終わると広告祭がはじまる。 正式な名称はCannes Lions International Festival of Creativity(カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル)。 ざっくり言えば、世界中から出品された広告やマーケティング、ブランディング、SGDsなどの事例から「世界一のアイデア」を決める場だ。 先日、僕も5年ぶりに参加してきた。 広告祭のメインは授賞式とセミナー。参加者たちは世界中の事例を研究しつつ、A

ずっと一緒にいたい、の解釈がズレると危ない。

「ずっと一緒にいたい」 ・ ・ ・ ・ ・ 「私も」 「僕も」 ドラマでも現実でも、そんなロマンティックなシーンをよく見る。 一方で 「ずっと一緒にいようね、って言ったじゃん!」 と、モメている場面にも出くわす。 「ずっと一緒にいたい」という会話が交わされた時、本当にずっと一緒にいたいならその認識はすり合せた方がいい。 今日はそんな話。 ■ロマンよりリアル突然だが、僕はポリアモリーというライフスタイルを実践している。 ポリアモリーとは、お互い合意の上で複数の人

家族は前向きに崩壊している。

若者を研究することで、未来の潮流を掴む。 僕が所属する若者研究部では「若者から未来をデザインする」と掲げ、定期的に学生たちと未来予測のワークショップを開催している。 学生たちから提出される「次に来る○○の形」という1枚レポート(通称:ツギクル)を起点にディスカッションを行い、最終的に「次に来る○○の形は××だ」と一言で表現するワークショップだ。 今日は「次に来る家族の形」についての話。 ■家族の拡張が止まらないまず、学生たちから提出されたツギクルから印象的だっ

会えない時間に愛を育てない勇気。

会えない時間が愛を育てる。 という説がある。 年末年始のこの時期、帰省などの影響で恋人や想いを寄せる相手に会えない人は多いだろう。そんな会えない時間、相手を思う時間にこそ愛が育まれるという一説。 今日はそんな説を少し違う角度から考えてみた。 ■会えない時間に育つ3つの感情突然だが、僕はポリアモリーという恋愛スタイルを選択している。 ポリアモリーとは、合意を得た上で複数の人と同時に恋人的な関係を持つ恋愛スタイル。「相手を縛らない」という意味ではfacebookのステー

今のビジネスは男性的で艶がない。

あなたはこの業績を見て、どちらの会社に魅力を感じるだろうか? A社は常に前年の売り上げを超え、順調に成長し続けている企業。B社は調子が良かったり悪かったり、揺らぎがある企業。 いい企業とは、安定して成長し続ける企業。 企業なら、前年超えを目指すのは当たり前。 そんなビジネスの常識からすれば「魅力的な企業」は圧倒的にA社ということになる。 そんな常識に、小さなスーパーマーケットが挑んだことを、覚えているだろうか。 常に前年超えを求められ、大量廃棄もやむなしとされていた

おじさんと、おばさんを悩ませる「セルフスティグマ」とは?

「僕なんか、もうおじさんだから」 そんな前置きをして、話し出すことが増えた。 若者研究を仕事にしている関係で、20代と話すことが多い。 研究を始めたのは10年前。僕は27歳だった。今は37歳。研究対象は変わらず20代だが、僕は歳をとっていく。 若者からしたら、37歳はさすがに「おじさん」だろう。 いつしか若者と話す時は、いささか自分を卑下して「おじさんの意見なんだけど」と、前置きをするのが癖になっていた。 そして最近、今の自分にぴったりの言葉を知った。 「セルフ