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玉川上水と茅葺き住居のお話を聞いた

「文豪とアルケミスト」コラボで吉川英治記念館にお邪魔する事になったんすが、特別企画任務(ゲーム内で任務って言われるから)で、中里介山ゆかりの地も巡る必要があったので羽村市郷土博物館にも行ってきました。
羽村市郷土博物館入り口反対側から外に出て奥にある旧下田家住居を見学してたらめちゃくちゃ詳しいお話を聞かせてもらったのでざっくりまとめておく。

一応リアルタイムの呟きはこっちからツリーで(そんなに分量ないけど)

玉川上水の説明員もされているというお爺様…というにはかくしゃくとしてらしたけど、とにかく玉川上水や茅葺き住居についてすんごい詳しく教えてくださった、感謝感謝圧倒的感謝!
うろ覚えな所も多いけど、自分がへえー!と思った所はなるべく思い出した…はず…


タイトル画像の茅葺き住居詳細

▼茅葺き(かやぶき)住居について

・茅葺きに使っている茅はススキとか藁を乾燥させて束ねたもの(茅って種類だと思ってた…)(ちなみにススキの方が期間は持つ、藁はやっぱり脆い)
・秋は屋根裏みたいな2階で養蚕をしていた、囲炉裏の煙は蚕にも毒なので、温めはするけど作業中は煙を出さないようにしていた(でも温もりは必要である)
・上に登るには梯子をかけて都度登った(階段はなかった)(普通に危なくて大変そう)
・屋根裏を外から見ると「水」と書いてあって火災避けのまじないがしてある
・普段は雑貨なんかを売ってたり、糸が出来たら機織りしてたりとハードスケジュールすぎる

★勝手口(写真右側)(写真では真っ暗だけど)
・閉めると時代劇の門の脇にある通用口みたいな小さい入り口みたいなのがある、鍵もかけられる(2種類かけてた)
・中ではつっかえ棒もして万全

★行水場(勝手口の左横)
・実は戸があって開けられて桶が置いてある、毎日入ってたらしい(一斗釜?でお湯を沸かして使っていた)家族6人(両親・子供4人)構成のお宅だった
・下の板は隙間があって、その下に排水した水を貯められるよう穴が作られてて(写真の白い穴みたいなの)翌朝冷めた水を農業に使ってたりした(合理的…!)

★囲炉裏
・茅葺きを維持するために現役で使っている(でも茅は20年毎に取り替えている)
・自在鉤に付いてる横木は魚を模していて(←これは知ってた、火を使う所だからこれも火災避けだよね)ここのはマスを模っている、長野とか他の地方では鯛とか鯉とかで鱗付いてる(こんな所にも地方色が)
・座る位置は、父は勝手口の反対側(上座になるのか?)子供は勝手口側
お客は玄関に近い位置(玄関と言っても縁側から入る)
・↑お客の入る場所、写真で言うと真ん中辺りの縁側なんだけど、向かって左側に御嶽山のお札が貼ってあるのが見えるんだけど、お札が貼ってある=入り口、って事らしい(外から入ってくるものに対して厄除けって事かな?)
・ちなみにそのお札が貼ってある左側の突き出た場所は機織り機が置いてあって、それは途中で増築したものなので屋根が茅葺きじゃなくて銅板になってる、確かに

▼玉川上水について

・玉川上水(羽村〜新宿)、パネルで43kmを8ヶ月で完成させたってあって早すぎないか!?と思ってたんだが12時間体制の昼夜交代でやってたらしい、夜も!?!?
パネルで、提灯で位置を測ってたみたいな説明があったんだが、たぶん実際は計測器(なんかこう分度器みたいな奴)を使っててその灯りにしてたのをそう捉えたんじゃないかっていう話。まあ確かに灯りの位置で計測は厳しいよな…とは思うが夜もそんな働かせてたとは。
水平を測る道具の絵も見せてもらったけど流石に文章では表現出来ないので割愛
あ、でも「見当」ってのが両端についてたの、やっぱ基準を測るのはそう呼ばれるのかーと思った(言葉自体の由来は浮世絵とかの版木から来てるらしいけど)
・堀っただけだと水を流せば崩れてしまうので土を固める必要があるので「タコ」っていう丸太を持ち上げられるようにした道具で踏み固める
側面を固めるのは名前忘れてしまったけど丸太を輪切にした感じで周りが藁かなんか?のやつに縄をつけて2人で両側の縄を持ってガンガン叩いていった、崩れやすい材質の所は粘土を入れたりした
・羽村が選ばれたのは標高の関係(途中の玉川?が100mなのでそこを越せば新宿まで通る、ので120mを越す標高の羽村から流せば流れる寸法)この辺曖昧、wikiだとちょっと違う説明になってるからどれが正しいのか分からんけど覚えてるままをメモしとく
・埼玉の野火止(のびどめ)に既に流す下地は出来てた、3年前にもう作ってあったらしい
・玉川兄弟は兄弟って言われてるけど、町民は当時名前だけだったから赤の他人でも義兄弟的な感じで苗字を賜った可能性もある(はえーなるほど確かに)
・川越藩主の松平伊豆守信綱(まつだいら いずのかみ のぶつな)が計画に携わる。てかこの名前なんか聞いた事あるんだけど何故…?

…といった感じで懇切丁寧に教えて頂いた。
茅葺きの建物、見た事はあるけどどういう構造なのか、とかどう使ってたのか、とかそういった事は流石に知らなかったので凄い勉強になって面白かった!
玉川上水の話も流石説明されてるだけあってめちゃくちゃよくご存知で面白かった!!!
やっぱこういうのは現地で知ってらっしゃる方の話聞くのが1番だな!!
こういう方に会うと、本当人それぞれ培ってきたものが違って皆それぞれ何かの教員(役職でなく)になれるんだなって思う。
自分にない人生を歩んでる時点で誰しも人生の先生だよね。
知らない、経験した事のない事を共有していけるの人間の強みだと思う。
いやー思わぬ収穫だった。有難いご縁に感謝。


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