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高松の旅(4)丸亀市猪熊弦一郎現代美術館の感動

今朝訪れた「丸亀市猪熊弦一郎現代美術館」があまりに素晴らしかったので、先にこの美術館のことだけを取り上げて、次の記事で今日の出来事を時系列で紹介することにする。

友人に教えてもらって、この美術館の存在を知った。猪熊弦一郎の名を冠した美術館ではあるが、まずぼくは猪熊のことを知らなかった。でも現代アートは好きだし、ちょうどレンタカーで丸亀にも行けるし、寄ってみようかなと、そんな軽い気持ちで訪ねた。

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美術館は丸亀駅の目の前にある

今の時期は、常設展と企画展ともに猪熊弦一郎の作品が展示されている。マティスの1点を除いて他の画家の作品は一切なく、すべてが猪熊の作品だった。趣味が合えば最高、合わなければ残念、というわけである。

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幸い、趣味は合った。それもドンピシャで。猪熊の作品を眺め始めてから、彼のファンになるまでさほど時間はかからなかった。色彩と構図のバランス、アイデアが素晴らしい。一枚一枚が最高に楽しい。

この美術館では、すべて写真撮影OK。そして、美術館側の「ぜひ近くで鑑賞してほしい」との想いから、囲いなどもなく、本当に間近で鑑賞できる。広々とした空間に贅沢に展示されている。

SNSやネットでの公開もOKなので、美術館の雰囲気や気に入った作品を紹介したい。

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猪熊は1902年生まれ。東京美術学校西洋画科を卒業。1938年にパリへ渡る。3年間に及ぶフランス滞在で最大の収穫が巨匠マティスとの出会いだったという。マティスは猪熊に、「お前の絵はうますぎる」と言った。褒めているのではなく、厳しい意味での言葉である。

「テクニックだけの絵ではなく、自分自身を素直にカンヴァスにぶつけることが大切だという意味が含まれていた。この言葉が生涯、制作活動の大きな支えとなる」(美術館パンフレットより引用)

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猪熊は心からマティスに感服していたようだ。彼の作品の中には明らかにマティスから影響を受けたようなものもあったし、また言葉でもいかにマティスのデッサンがすごいかを語っている文章があった。

彼の絵そのものだけではなく、絵についての哲学や姿勢がおもしろい。勉強にもなる。帰ったら彼の本を一冊読んでみようと思う。イサム・ノグチとも長年の交流があったそうだ。

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