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「何かに挑戦したい気持ちは、お金では買えない」120万円を集め、チャレンジした経験からの学び

今朝、歩きながらふと思ったことを書き残しておきたい。お金と挑戦、自分が伝えたかったことについて。

今年の7月以降、「旅と発信の資金」として友人・知人や読者の皆様から120万円を集めて、4ヶ月の間に120万円を使い切った。それは正直に言って、すごく気持ちの良い体験だった。

以下は、「支援金を集める」と覚悟を決めた7月11日の投稿。ドキドキしながら書いたのを覚えている。

【支援を募る覚悟】

「外から見れば、あいつはいい気なやつだと思われたりする。だが見えない裏での絶望的な闘いはきびしい。言いようがない。しかし貫くのだ」

岡本太郎さんの言葉には、会社を辞める決意をしたときや、アメリカ縦断自転車旅を決意したときなど、これまで何度も背中を押されてきた。今回もそうだ。

「もちろん怖い。だが、そのときに決意するのだ。よし、駄目になってやろう。そうすると、もりもりっと力がわいてくる。食えなけりゃ食えなくても、と覚悟すればいいんだ。それが第一歩だ。その方が面白い」

一週間前、海外に出ると決めただけで大きな決意だったけれど、自分の成し遂げたいことや、人にできる貢献のことを考えたら、思い切って支援金を集め、旅と発信をより大胆に、より長く継続させていく方がよっぽどおもしろいことができそうだ。

昨日、「スタバのお客さんから『中村さんがクラファンやるなら支援しますので』と声をかけてくださった」と書いたら、それを見た身近な友達からも、「私も微力ですがそれ思ってます。私みたいに小さい力でもチリツモで大きくなればいいなぁと。こういうとき応援する側も見返りなんて求めてないので、洋太さんが少しでも楽になる方向でいいと思います」と連絡をくれて、涙が出そうだった。

(中略)

あとは自分の心と覚悟次第だ。今回に限らず、これまで何度も指摘されてきた課題だけど、お金を受け取ることに対するメンタルブロックを克服したい。せっかくの気持ちも、不要な遠慮で避けてしまうことが多かった。感謝して気持ち良く受け取ることがお互いにとってWin-Winなのかもしれない。後ろめたく思わないで、「これで感謝の循環を回せるんだ」という気持ちを強く持とう。

もちろん、やり方に批判もあるだろうし、ご意見はできる限り真摯に受け止めたいと思っている。それでも、ただ闇雲に「批判されたくない」という逃げの感情から、わざわざ応援してくれている人たちの気持ちや言葉を無下にしてしまったら、「お前はどっちを向いているんだ?」という話になってくる。あらゆる人を満足させるのは根本的に難しいのだから、せめて応援してくれている人たちの方を向いて、その人たちに楽しんでもらいたい。

よし、ぼくは覚悟を決めた。資金を集めることにする。そして、旅を全力で楽しんで、文章を書くことで、世の中に還元していく。お金と感謝の循環を回していきたい。

2023年7月11日のnote「支援を募る覚悟」より

無事に集まった120万円によって、ぼくは10日間のオーストラリアで、32日間の東北一周自転車旅で、16日間のフランスで、大きな経験を得ることができた。

そしてそのすべての日の経験を、旅のエッセイとしてnoteに記し、ご支援者をはじめ読者の皆様と共有することができた。

オーストラリアで9本
東北一周自転車旅で32本
フランスで17本

のnoteを更新できた。全部で何万文字を書いたのだろう。旅の素晴らしさが伝わっていたら嬉しい。

また、旅のことだけではなく、目標を実現するためにもがいていた日々のnoteも、同時に書くことになった。ぼくはそこに、旅の発信とはまた異なる価値があったと思っている。

友人から、「今年中村さんが、ある時期から吹っ切れたようにチャレンジしていた姿に、私も勇気づけられた」という言葉をかけられて、とても嬉しくなった。「私も頑張らなきゃ」と思ってくれたそうだ。もちろん目的として掲げていた「旅の発信」ができて良かったけど、でもぼくがもっと深いレベルで伝えたかったのは、「人が何かに挑戦する姿そのもの」だったから。

挑戦には、不安や恐れが伴う。大変なことも多い。だけどそれでも、何かに挑戦したときは、いつも「やって良かった」という感想が残る。ハプニングや失敗も、そのときは辛くても、時間が経てば人を安心させる(あるいは勇気づける)笑い話になる。だからやりたいことがあるなら、やらないよりも、やった方がいい。挑戦する過程で得るもの、挑戦した結果得るものはとてつもなく大きい。そして経験が多ければ多いほど、人生に深みが出るはず。

大雨の日も元気に駆け抜けた東北一周自転車旅

そういうことを、自分の経験や、楽しんでいる姿を通して伝えられたら、と思っていた。そしてそれは確実に、誰かには伝わっていたのだと思う。学生や若い人たちから、「自分もこんなことに挑戦したくて」と相談を受ける機会が増えた。草の根的で小さなことかもしれないけれど、日本の未来にとって明るいことだ。「何かに挑戦したい気持ちそのもの」は、お金では買えないのだから。

お金を得て、使い、経験を増やし、価値を共有する。こうした良い循環を回していれば、きっとまた、様々な形でお金が集まるはず。自分にお金を預けてくれたことへの感謝の気持ちを忘れず、引き続き頑張っていきたい。

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