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ChatGPTの「頭の良さ」を感じた瞬間

以前書いたChatGPTに関するnoteがきっかけで、昨夜、ライター・編集者向けのChatGPTに関するイベントで登壇しました(亀松さん、まむしさん、ありがとうございました!)。

その中でも少し話したのですが、この1ヶ月間、ChatGPTで色々と実験をしていたなかで、ぼくがトップクラスに驚いたのが下の画像のやりとりです。ChatGPTは数の計算だけでなく、「文字情報をもとに距離の計算まで行える」ことがわかりました。

赤字が入力、黒字がChatGPTの出力

AIはぼくの要求に応じて、まず東京から京都までの道のり(東海道)を20分割し、その19番目の行程では「滋賀県の琵琶湖あたりにいるだろう」と予想。ぼくが実際に20日かけて東海道を歩いたとき、19日目は滋賀県の水口から草津までの区間でした。草津はまさに琵琶湖に面したところなので、この予想はほぼ正確です。

試しに11回目の紀行エッセイについても尋ねたところ、「第11回目の紀行エッセイでは、静岡県の浜松市や豊橋市を訪れている様子が描かれています。・・・」と回答してくれました。実際には豊橋市は12日目でしたが、浜松〜鷲津(豊橋のすぐ手前)を旅していたので、ほぼ正解に近いと言えます。というわけで、かなり高い精度で予測できていました。

ちなみに、ぼくのブログなどから実際の情報を元にしているのではないかと一瞬思いましたが、「中村洋太は東海道を歩いて旅しましたか?」と聞いたところ、「中村洋太という人物が誰であるか確認できませんでした」と言うので、その可能性は低いです。名前を中村洋太→鈴木涼太に変えても、全く同じように旅の様子を描写してくれました。

その後、少しバージョンを変えて、「中村洋太はノールカップ(ノルウェー)からロカ岬(ポルトガル)まで、ヨーロッパ縦断の自転車旅に出ます。その2ヶ月間の行程を、全60回の紀行エッセイにしました。第34回目の紀行エッセイの概要を教えてください」と聞きました。

すると、「第34回目の紀行エッセイでは、中村洋太さんがフランスの美しいブルゴーニュ地方を横断する様子が描かれています。このエッセイでは、彼が多くの小さな村や町を訪れ、古い教会や城、そして美しい自然風景に感動し、その魅力を読者に伝えています。・・・」と回答。

まだ見ぬブルゴーニュの景色が目の前に広がったような気がして、そしてぼくが実際に旅の感動を文章で伝えている様子が想像できて、たかがAIに過ぎないのに、たかが統計と確率に基づく処理に過ぎないのに、なぜか涙が出そうになったのです。

他でも同様でした。

「第5回目の紀行エッセイでは、中村洋太さんがスカンジナビア半島を横断し、ノルウェーの壮大なフィヨルド地帯を走る様子が描かれています。このエッセイでは、彼がノルウェーの自然美に圧倒される場面が数多く描かれており、読者は彼と一緒に感動を共有できるでしょう。また、このエッセイでは、中村さんがノルウェーの小さな村々や漁港を訪れ、地元の人々と触れ合いながらノルウェー文化や生活様式について学ぶ様子も紹介されています。・・・」

とはいえ、こんなやりとりに意味はあるのでしょうか? 仕事には使えないし、ただの空想ではないか、とぼくも思いました。正直、遊びに過ぎません。しかし一方で、何かの企画を立てる際のシミュレーションに役立つかもしれないし、このような実験が瞬時に可能になるのは、小説などの創作活動においても大きなインスピレーションを与えてくれる気がしています。


・反響を呼んだChatGPTについてのnote


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