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#TREK くじゅう連山へ Part1 -Prologue 

関西在住にして百名山全山登頂を夢見るオサーンにとって遠方の頂きに登るには経済的制約が天高く立ちはだかりし候。というわけで出張を天候のよいタイミングで組み合わせられる否かが鍵を握るのであるが今回ミヤマキリシマが見頃と言われる5月末〜6月初旬というゾーンに合致するタイミングで出張の機会を得ることができた。オーサンは鼻息荒くバックパックに登山道具をパッキングし新幹線に乗り込むのであった。

日曜日に前乗りする形で博多に舞い降り、アパホテル筑紫口駅前にチェックイン、荷物を下ろし身軽な格好で外へ。以前熊本で利用して「いいじゃん!」と思った charichari というpay per use 型のレンタサイクルを使って天神に向かう。

天神、というより中洲という方が正確なのだろうか、那珂川なかがわ沿いの屋台の連なる活気の中に脚を踏み入れる。コロナ禍も過去のものとなった雰囲気が漂う中、大陸に近いこの都会にはアジア系やら白人系やら様々な人がいくぶん興奮した趣で歩いておりこの雰囲気がどこかタイ的でもあって「アジアにいる」という空気が漂っている。私の好きな空気だ。どの屋台に入るか下調べをしておくのが良いのだろうと思いつつここは第一印象を大事にしてみようと思い一件一件みてまわる。どこも同じように見えるが少しずつメニューが異なる。どの屋台も数名で来店しているようで頬を赤らめながら談笑している光景が続く。ひとりもんでも入れるところはないだろうかと那珂川の左岸を下流に向かって進んでいくと屋台の最後尾あたりに #省ちゃん というお店があり、そこがなんとなくひとりもんでも入りやすそうな雰囲気だったのでそこに決めた。少し並んで席が空くのを待った。日が暮れるにつれ屋台の連なりに活気がみなぎり始めている。男性が一人会計を済ませ席が片付けられそこに座ることができた。

中洲屋台 省ちゃん


中学生の頃から時々通っていたみよしラーメンというラーメン屋の味が好きで本場を食べてみたいと思っていたのだ。とはいえしいきなりラーメン一杯!というのも無粋なのではと思い、鳥のせせり焼きとハイボールを前菜にとることにした。このニギニギした雰囲気に緊張しつつ焼きたての鶏肉を食いハイボールを呑み締めに高菜入りラーメンをいただいた。うまかった。おなじような豚骨ラーメンでもいろんな味があるんだろうなと思うとまた他の店にも行きたくなる。酔いを覚ますため中洲近辺を散策しホテルに戻った。眠くなるまで村上春樹の新刊 #壁とその不確かな壁 を読む。くじゅうの地でこんなオサーンでも美しい詩の数行になれるだろうかと妄想。なれるといいな。

月曜日 朝7:00
ホテルから駅前のタイムズカー博多駅前店へ予約していたレンタカーをピックアップに向かった。平日割引がありコンパクトカーセグメントの車を2泊3日レンタルし保険もいれて税込約17,000円。往復のガソリンが2,000円、高速が片道約3,000円というところだ。けして安くはないが博多までの移動代が自腹ゼロなのでそこを踏まえて今回はレンタカーにした。最近はネッㇳですべて完結でき、なんなら乗り出し時の注意説明などもWebで事前に読んでおくことでショップでの説明を割愛できるので鍵をもらい簡単な車両の説明をしてもらってすぐに走り出すことができた。これはすばらしい。車種は当日まで何が割当られるのか知らなかったがNISSAN Note E-Powerというハイブリッドモデルだった。アクセル操作だけで加速と減速がコントロールできる体験がなかなか楽しく疲れにくくて気に入った。まずは車で会社の福岡営業所に向かい仕事をする。迅速丁寧をモットーに。

タイムズで借りたNote E-power

つづく




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