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未熟。あぁ、未熟。

先日7月22日で40歳という人生の節目を迎えた。

タレント人生20年目の節目でもある。

が、経営者としては3年目という…青二才ぶり。

ビジネスを学び始めて3年目…ほとほと自分が情けなくなる。

最近やっと覚え始めたのが…ミッション、ビジョン、バリュー、クレド、etc...
経営をする上で初歩中の初歩の言葉であり、大切な知識たち。

ここにきて焦りを感じ、会社経営やビジネスの本を読み漁っているわけだ。

「会社を経営すること」

なんとなく名古屋でタレント業一本でここまで「社会」と関わりながらやってきたから、なんとなく会社経営もすんなりできるのでは・・・と、思っていたが大間違いだった。

「0」からとは言わない。そしてまだ「失敗」もしていない。
しかし、「経営」という世界に足を踏み入れ味わっているのが、「僕はなんて浅瀬で幸せに泳いで生きていたんだろう」ということ。

もちろんタレント業をここまでやってきたからこそのアドバンテージや、経営ド新人でも一流企業の経営者とも接点を多く持つことができ、チャレンジしやすい環境にはあると思う。

・・・がしかし、そんな先輩経営者や、年齢は10ケ以上離れているけど、ガンガン僕より収益をあげている経営者などが近づけば近づくほど、凹む毎日なのだ。
ほとほと自分の成功体験レベルの低さに苛まれている。

あとは、「視野」と「ビジネスマインド」。

これが圧倒的に自分には見えていなかった世界だ。

だからこそ遅いとは思いつつも必死に苦手な読書をしているわけだが、
そんな中、今読んでいるのは、東京のアニメ・声優関連の放送作家をされている先輩推薦の本「シン・ニホン」

読んでいる最中だが、自分のビジネスやテクノロジー、一般教養のリテラシーの低さが露呈し、理解しきることが不可能な箇所も多々出てくる為、悪戦苦闘しながら読んでいる。

ただ、自分の知識でも通用する部分も多く、「これからを先読み、生きていく」には必要な情報がひしめき合っている。
とても学びになるし、知らなかったことを教えてくれるいい本を紹介してくれた。

そこでとてもショッキングな内容が目に止まったのだ。

これは筆者が「世界に遅れをとっている今の日本が追いつく為には…」を主題に綴っている文中にあったのだが、そこに「日本も過去に若者に時代を預け、新しい日本を作った」という事例の中で、260年以上の歴史を持つ長期政権「江戸幕府」が終焉をむかえた出来事「無血開城」の話が出てきたのだ。

この時、幕府側の代表として立ち会ったのは「勝海舟」、倒幕派の代表は「西郷隆盛」だった。
当然歴史が好きなので、この出来事は知ってはいたのだが、そこに衝撃的事実が載っていた…。

この会談の時、勝海舟は45歳を迎えた翌日であり、西郷隆盛は40歳だったという。

そう、西郷隆盛は、僕と同い年の時、日本の歴史を変えたのだ。

さらに、その後海外に派遣された「岩倉使節団」のメンバー…岩倉具視46歳、大久保利通41歳、木戸孝允38歳、伊藤博文30歳と…驚異的に若い集団が日本の歴史を変え、新しい日本を作ったという事実を知り・・・

またまた「おれはなにをやっているんだ?」と思ってしまった。

さらに先日、東京のアニメ業界で、年齢は後輩だけどキャリアは大先輩の友人に今後の僕自身のビジネスの話を相談した。

するとまさに「目から鱗」なアドバイスが飛び出した。
が、彼にとっては至極当然のアドバイスだった。
そのアドバイスは僕の心に、頭にすんなりと飛び込んできて、ぐうの音も出ないほどごもっともの内容だった。

そのことに僕は戦慄を覚えた。

自分は一生懸命やっているつもりだった。
・・・が、いつの間にか自分の視野は狭くなり、ビジネス的な立ち振る舞いとしてはセンスがなさ過ぎる行動や思考をしてしまっていた。

彼に説かれたことで、改めて「視野の狭さ」と「ビジネスマインドの希薄さ」を痛感することとなった。
鋭い刃で心を切りつけられるほどのショックではあったが…嫌な気分は皆無だった。

なぜなら、その痛恨の一撃が今の僕にとって必要不可欠であり、欲しかった言葉だったから。
彼には心から感謝している。
ぶっちゃけこんな言葉をかけてくれる、かけられるだけの知識と経験を持つ仲間は、そうそういない。
これでまた前を向いていける。

そしてもう一つ、気づいたことがある。
今まで僕は「情熱」だけで仕事をしてきた。それは今も昔も変わらない。

・・・が、変えなきゃいけないものがある。

それは「情熱の在り方と燃やし方」だ。

今までのタレント業は「僕に触れたみんなに幸せになってもらう為に頑張るんだ!」という情熱という感情を原動力に戦ってきた。しかし、それじゃもうダメなのだ。

いつまでも戦禍の前線にいる一個師団の長ではダメなのだ。

大局を見られる広い視野を持ち、時には耐え忍ぶ胆力を養い、情ではなく冷静な判断力のもと戦略を立てる力、大きな力とも手を結ぶ外交力…その中心に灯すモノこそが「情熱の炎」であるべきなのだと。

「春秋戦国時代」が舞台の「キングダム」の世界でいえば「信」ではなく秦の王「政」であり・・・

「魏呉蜀」の「三国志」の世界でいえば、蜀の「関羽・張飛」ではなく、「劉備元徳」であり・・・

「戦国時代」の天下統一を目指した各国の城主たちこそが、僕の目指すべき立場であり、姿であるのだと。

頭ではわかっているが20年間タレント業のみで戦ってきて、「会社」に属してことがない僕は、気づくと「タレント脳」に戻ってしまいがちになる。なんならタレント業もまだまだ現役で続けているわけだし。

でも、ロンドンブーツの田村淳氏、キングコング西野亮廣氏、オリエンタルラジオ中田敦彦氏などは僕にとっての憧れ。

無い物ねだりこそ究極のナンセンス。だから、自分を否定することはしない。

今までやってきたことを武器に・・・
気づくのは遅かったかもしれない。でも、始めることに遅いということはない。

僕の人生はまだまだこれからだ。

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