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北斎とジャポニスム ~Hokusaiが西洋に与えた衝撃~

国立西洋美術館で開催されている展覧会に行ってきた。http://hokusai-japonisme.jp/highlights.html

久々に上野の美術館エリアに足を運び、勿論街自体が進化しているのだろうけど、子供の頃と見える景色が違ったことが一つの喜びだ。
去年から”アート”(定義は様々)に興味を持ち始めていたこともあり、今年は出来る限り月1回は芸術(絵画、音楽、写真、演劇など)に触れて、その奥深さや魅力を自分なりに理解したいと思っている。去年お会いした福村国春さん(歴史家)は、「芸術は人の思想を映し出すもの。その人の好きな絵を聞けば、その人の心理状態や人となりも分かる」とおっしゃっていて、まさにそうだな、と思っている。芸術に触れながら、自分が良いなと思う作品を抽出しながら、何故良いと思うのかと自分と会話しながら、最終的には何か自分を知るヒントを見つけていきたい。そして、いつかは芸術に関わる仕事にも携わってみたい、、、(半分冗談、半分本気)

さて、今回の展覧会に興味を持った背景は、「江戸時代への興味」「日本人が与えた西洋への影響」の2つ。実際に行ってみて感じた、思ったことは以下の通り。

1.(今回について言えば)自分は一つ一つの絵よりも、展覧会に込められたストーリーに魅かれた。具体的には、インターネットや飛行機も無かった時代、会ったことも無い西洋と日本の芸術家達が、空間を超えてお互いの良さを学び合い、融合し、自分の作品を洗練させていったというストーリー、そのロマン。何とも素敵である。そしてそのストーリーやロマンが、時空を超えて100年以上経った現代人を魅了している。芸術には古典と同じく、時代を超えて人々を魅了し続けるだけの価値があるんだ。

2.面白かった気付きは、日本語は文体や言い回しが時を超えて変化してきており、それなりに勉強しないと100年前の文章を理解出来ないのに対し、今回見た西洋の作品に書かれた文字(英語)を見ると、恐らくほとんど今と変わっていなかった。日本語って、何故こんなに変化しているのだろうか。「日本語の特徴」について調べてみたくなった。(以下に漫画について書いたけど、これとも関係してそうだな。)

3.”北斎漫画”(北斎が絵手本として発行したスケッチ画集)という単語を見て、”漫画”の歴史について知りたくなった。マンガ・アニメといった日本のコンテンツが世界で注目されている中、どういう歴史があって今に至っているのかを知ることはそれなりに意味がある探究だと思う。(Internetで調べる限り色んな説があったので、体系的に語られている本が見つかれば読んでみようと思う。)

丁度近くの東京都美術館で『ゴッホ展 巡りゆく日本の夢』が開催されていたので、次いでに足を運ぼうとしたのだが、いかんせん30分待ちの大行列だったのでやめた。ただHPを見て面白かったのは、あのゴッホですら、浮世絵を始めとした日本に相当な影響を受けていたということ。http://gogh-japan.jp/point/point1.html

こんな言葉まで残している。

「日本美術を研究すると、明らかに賢く哲学的で、知的な人物に出会う。その人は何をして時を過ごしているのだろうか。地球と月の距離を研究しているのか。違う。ビスマルクの政策を研究しているのか。いや、違う。その人はただ一本の草の芽を研究している。(……)どうかね。まるで自分自身が花であるかのように自然の中に生きる。こんなに単純な日本人が教えてくれるものこそ、まずは真の宗教ではないだろうか。」

ペリー来航から開国、明治維新まで、本当にこの時代は面白い。今日からNHK大河ドラマ「西郷どん」が始まるので本当に楽しみだ。

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