前半:エアコンに頑張ってもらうために

ついに夏がやってきましたね。8月に入ってから一気に待ち焦がれた夏です。長い梅雨が明けた途端のサマーデイズ。いつの間にかお盆です。いまいち盛り上がらないのは、当然世間体を気にするからです。どちらにしても今年の夏は個人的にも自粛しなければならない状況であることは変わりないのですが、それ以上にCOVID19の負の波は巨大で強力です。近くの大型スーパーでも感染者が確認されたこともあり、これまた行きにくい。涼みながらおもちゃコーナーやゲームセンターで時間を潰すことも、買う当てもないけど「こんなのあったら便利だな」とか考えながら雑貨を見て回ったり、低価格ながらそれなりの味わいを楽しめる種類豊富なコーヒーを品定めして、飲み比べるっていうちょっとしたイベントもなくなってしまいました。少し離れたスーパーで普段買わない果物買ったり、駄菓子買ったりするくらいが最近の楽しみです。

そんな中で、家で快適に過ごすためのコツです。
案外知られていない事実ですが、熱中症の約40%は『住居(庭含む)』で起きています。野外ライブや高校球児が懸命に汗水流して練習に励むグラウンドだけじゃないんですね。油断大敵です。約半分が65歳以上です(つまり、65歳未満も半数いる!)。家のなかで迂闊にも熱中症や、暑さによる体調不良を防ぐためには、室温管理が大切です。身体そのものの状態も当たり前ですが、日々のメンテナンスが必要です。ここではその身体をサポートするための住環境についてのお話です。
室温を適切にコントロールするには、エアコンを有効利用することが思い当たる策かと思います。冷えた水をバケツに入れて、手足の指先を定期的に冷やすことも良策ですが、その水の交換作業や手足の自由さを奪われる代償を考えますと、”奥の手”に取っておいた方が良さそうです。

では、エアコンは有効に働いていますでしょうか。

例えば、夏の日差し対策を何もせずに過ごすと、夕方の西日は約1000Wくらいの熱量があると言われていますので、電気ストーブで言うところの『強レベル』。これを毎日受け取っていることになります。(窓がアルミサッシで、ガラスが一枚か色の付いていない複層ガラスの方は特に注意です)。つまり、窓の外からストーブ熱を室内に猛烈な勢いで浴びせながら、エアコンをガンガン活躍させようとしている環境です。

なんと非効率でしょうか。

そこで、「いや、うちは日差しカットに自慢の遮光カーテンでシャッってやってるから無敵ですわ」って切り返しが予想できます。もしくは「アホンダラ、西日の直射日光は当たらんのですわ」ってこともありえます。「ガラスにフィルム貼っとりますわ、万全ですわ」とかも。(なぞの方言風)※マネーの虎 某社長モチーフ

ここには大きな落とし穴があります。

ずばり『熱は窓ガラスの外でカットしないとあんま意味がない』です。

大体ですが、窓の外で遮熱するのと室内でカーテンやブラインドで対応するのでは、その表面温度は10℃くらい下げることができます。

室内カーテンで、ひと時のまぶしさは防げても、”熱”は入っています。一度室内に入った熱はなかなか抜けてくれません。そのため日中に温まった室内が夜寝苦しさにつながるのです。

本日はここまで。次回、少しだけ踏み込んで行きます。

■太陽光線の3つの要素(紫外線、可視光線、赤外線)
■熱の入口・弱点
■オススメの対策

#一応プロとしてのアドバイス
#すべてはすべての皆さんの健康と快適のために
#窓はただの住宅パーツにあらず