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引地と北のあいまいなハタチの記憶 #9

このコンテンツは今年12月19日にデビュー20周年を迎えるRAG FAIRとINSPiの歴史を、メンバー引地洋輔と北剛彦が振り返るものです。RAG FAIR、INSPiの活動で思い出されるキーワードとともにその年の活動を掘り下げていこうと考えてはいるものの、人の記憶はあいまいにつき・・・。
後に他のメンバーやお客様から記憶違いをご指摘いただくことも大いにありそうな、そんなリレー記事。毎月半ばと末に更新予定です。そのはずが、ちょっとばかりサイクルがおかしくなってしまったようで、、、。
特設サイトのHISTORYも合わせてご覧ください。
今回はRAG FAIR編です。

#9 「身近にいる人に影響されるありがたさ」 RAG FAIR 2009年

??? よろしくお願いします〜。

引地 今回はだれだっ?いや、もうわかっているよ。健一さんだな?
順番を考えれば簡単なことだ。君にも言いたいことは山ほどある。

おくむら すみません、奥村と申します〜。

引地 ・・・あああっ???元メンバーが登場とは予想を覆してくれるじゃないか。それならそれで、言いたいことは山どころじゃないぞ。この国はどうなってんだっ!!って話は、、、この場ではいいや。
元気だったかね、って話も、、、辻褄が合わなくなるからいいや。
君、ずいぶん昔のおっくんだろ?

おくむら はい、20年前のおっくんこと、おくむらまさよしです〜。

引地 確かに、まだ「おっくん」で違和感ないな。それで、なんの話を?

おくむら INSPiの北くんが、前回「おっくんがお風呂借りに来た」って話をしてたので、お風呂の話を〜。

引地 おっくん、嘘をつくな。いいか、もう一度言う。嘘は、、、つくな。
深くは聞かなくていいが、今後の君の人生のために覚えておくといい。
ついでに、語尾を伸ばすのもやめておきなさい。
北くんは音源制作がどうだったかって言ってたはずだ。確かにお風呂のことも少し触れていたがな。

おくむら 政策の話?そうでしたか。

引地 制作な。変換で遊ぶな。

おくむら RAG FAIRって初めはオリジナル曲を歌うのが主じゃなかったんですよね?

引地 そう。でも個人的にはやりたかったんだと思う。RAG FAIRの前身バンドみたいなのがあったときに、私が一曲作ったものが浦和のケーブルテレビで流れるという黒歴史があるし。

おくむら そうなんですか?

引地 歌詞も含めて暗いし、あんまり思い出したくないけど作りたい気持ちはあったんだろう。RAG FAIRができてからもずっとコピーとかカバーやってたけど、レオさんがバンドやっててオリジナル志向強かったし、そこからかな。一曲やってみようみたいなスタート。

おくむら それが「ラブラブなカップル フリフリでチュー」ですか。そこからはオリジナル曲を量産していくとか?

引地 そうでもない。トライはするようになったけどね。

おくむら じゃデビュー後のアルバム制作とかは大変だった?

引地 おっくん、デビューした年の近辺、最初の頃の話は結構したんだよ。この連載読んできたのかね?

おくむら もちろん、読んで〜〜〜??

引地 (語尾・・・。)

おくむら ませんっ!

引地 ・・・。まぁいい。なんかそのバカ明るい感じに合うように、2009年の音源制作の話にしよう。

おくむら おっ!アルバム「Magical Music Train」ですね。

引地 ここまで至るまでにさ、全部自分たちでやんなきゃいけない、とか考えた時期もあったと思うけど、そういうのを超えて「得意なこととか魅力ある部分を持ち寄ればいい」って思ったのがこのアルバムなんじゃないかね。

おくむら よっ!餅は餅屋!

引地 おっくん、君は威勢がよければそれでいいと思っているのかね。あ、それで為政のほうにいくわけか。為政をよくしたい、と。

おくむら え?

引地 いや、なんでもない。変換遊びを止められなかった自分を恥じる。帰ったら二時間反省する。

このアルバムはレオさんがプロデューサーみたいな立ち位置で全体を構成していったのよ。だから、おっくんには遊園地っぽい曲でその音出してとか、私にはこういう曲を、とか指示があって組み立てられていくみたいな。最初に「ライブで踊れるやつ」ってところまで指示があったかわからないけど、そういう役割で「フラッとしちゃってごめんなさい」を作った。

おくむら あ、僕も歌ってますね、これ。

引地 ワンフレーズね。ここに至るまでの制作の中で、RAG FAIRが何を歌えばいいか、は相当考えたと思うのよ。サウンドも歌詞も含めて、ワクワクしてもらうものが中心にあるべきだってことにたどり着いたんだろうね。時間をかけて。最初っからそういう部分を受け入れてもらったわけだし。

おくむら 楽しいのがあってますよ。

引地 君、そういう顔してるもんな。
「フラッとしちゃってごめんなさい」はベートーベンの「運命」のモチーフ使ってるんだけどさ、イントロではあの暗いマイナーな感じそのままで使ってて、サビでは「ジャジャジャ『ジャーン』」の着地で明るいメジャーコードに着地してるのよ。『ジャーン』がサビの始まり部分ね。ストーリーでも開き直って暗いものを明るく捉えてみるわけ。

おくむら よくわかんないですけど、へーー。

引地 今振り返ると、そういう技というか、歌詞と曲作りがリンクしてるとこに我ながら成長を感じるね。かなり早く出来上がって一回土屋プロデューサーに聴いてもらったら「もうちょいこうさ〜」ってアドバイスされて直したのも覚えてる。それがどの部分かは思い出せないけど。

おくむら 作ったものにメンバーが口出しするんですね。

引地 そうだね、この頃にはいろいろと言ったり言われたりできるようになったんじゃない?

おくむら アルバム制作もしていた2009年ですけど、リリースからのアルバムツアーの他に、ミュージカルにも出演して、NHKでレギュラー番組もあって、さらに「Non Stop Hour」のツアーもやってますね。

引地 そんなにやってたのか。

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(2009年、旅先の一枚。)

おくむら 宮川彬さんともかなりご一緒した年ですね。

引地 アキラさんは、ご自宅にも伺って作詞の話とかもしたなぁ。「歌詞があれば曲はすぐにできる」っておっしゃるもんだから、ものすごいスピードで歌詞を書いて送ったら、ものすごいスピードで曲が送り返されてきた(笑)。

おくむら それが「Let’s ハーモニー」ですか。

引地 そうそう。あれはコーラスも私が考えたんだけど、ピアノと合わせたときに3rdのラインがピアノとバッティングする箇所があって、「洋輔くん、そうかこのラインを歌いたいんだね?」ってコーラスを優先してもらって、ピアノの音を変えてもらったり。なんというか、一流の皆さんは懐が深いよね。そしてすべて早い。

おくむら 「どれみふぁワンダーランド」でもご一緒していっそう影響受けましたか?

引地 「ソドレミアワー」っていう名曲はソドレミのメロディーが多いことを扱うコーナーをアキラさんが始めたんだけど、そのおかげでソドレミを探す癖がついたのと、作る時もソドレミから分解して、ということも意識的に取り入れるようになったかも。

おくむら あ、僕の作った「かえりみち」もソドレミだ!

引地 ごめん、あれはまったく違うわ。
RAG FAIRじゃないけど、Love Diaryってユニットの「ラレルカ」のサビは「ソソードーシードーレードーシードーレードーレーミーミー」ってソドレミの変化形を使ったりしたね。

おくむら 長すぎてわかんねー!

引地 あとは「Non Stop Hour」が大きかったんじゃない?この年は。

おくむら しゃべんないで1時間やるやつ!

引地 スターダストレビューの根本要さんに「アカペラは1時間でちょうどいいんじゃない?」みたいなことを言われたことがあって、そこから考えたんだけど要さんご本人は覚えてないみたい(笑)。

おくむら アルバムみたいにメンバーでコミュニケーション取りながら中身考えたんですか?

引地 そうなんだけど、なんせ初めての試みだったからめちゃくちゃ揉めた気がする。揉めたというか、考えていることをわかってもらうのが大変だった。こっちは文字だらけの台本みたいなものでワンコーナー考えて、礼央さんは一切台本なしのホワイトボードメモみたいなのだけでやりながら作るってやり方だから、全然違うわけよ進め方が。

おくむら 真逆ですね。

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(2009年の写真にあったホワイトボードのメモ。なんだこのリハは。。。)


引地 右脳と左脳で人間のタイプ分けるの好きじゃないけど、そんな違いなのかね。言葉で考える人と映像で考える人みたいな。

おくむら よし、どっちも頑張れ。

引地 ほんと羨ましいくらいノリで生きてるな。尊敬するよ。でもこういう違いが面白いし、ヒントになるわけよ。今なら言葉から映像浮かばないものは「やめちまえ」ってなるね。歌詞とかでも。

おくむら よし、大人になったな!

引地 ・・・。あとは単純に一緒に作るってことが楽しくなったかもね。この頃になると、ここは任せようと思えるし。

おくむら よし、任せろ!

引地 あ、おっくんには特に何も任せてなかったかもしれん。

おくむら がーん!

引地 昔よく「影響を受けたミュージシャンは誰ですか?」って聞かれて、世代的にミスチルとか当然あるけど、まぁ「ほんとに誰か」を探したらメンバーなわけですよ。そりゃ作るものを身近で見て、パフォーマンスも見てるわけだから。おそらく自分は圧倒的な土屋、加藤、荒井チルドレンだと思うね。

おくむら ヒュー!最後のチルドレン、ミスチルと掛けてる〜!

引地 あ、気づいた?

おくむら そして奥村がいないっ!

引地 君はちょっと次元が違いすぎる。反面教師にすらならん。

おくむら ヒュー!なんか褒められて身体が熱くなってきたんで北くんのところにお風呂借りに行ってきます。

引地 そうか、褒められた、のか。すごいわ。

おくむら 北くんに伝言あります?

引地 制作ついでに、私がINSPiのアルバムに関わったあたりの話でも聞いてみたい。ふふふ、褒められたらどうしよう。汗かいちゃう。

おくむら その時はアイスでも食べて!

引地 この流れでそこは、お風呂だろう・・・。

(そういやおっくん「写真くれ!」って連絡してから随分経つけど、早く送ってよ。)








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引地洋輔

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(๑╹ω╹๑ )
1978年3月20日福島県生まれ。アカペラボーカルバンドRAG FAIRとして2001年音楽の世界にデビュー。以後、音楽つくったり、ラジオでしゃべったり、福島フェスというイベントつくったり、文章書いたりしてます。3日に1度くらいで更新予定。