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天使の話(第3話) 哀しみの天使サド

今日は哀しみの天使のサドについて話をしよう。前にも話したように、この天使は液体なんだ。人って哀しいことあると涙を流すじゃない。心も同じで涙を流すんだ。そしてその心の涙が集まってサドになる。だから哀しみが大きいほどサドの数も多くなる。ところで何故涙って出てくるか知ってる?あのね、涙って心の汗なんだ。体を動かすと汗をかくように、心を動かすと心も汗をかくんだ。心の中にはその汗を溜める入れ物があって、これは人によって大きさが違うんだけど、それが溢れちゃうほど心が汗をかいた時、目から涙として流れ出る。だから悲しい時だけじゃなく嬉しい時も涙って出るでしょう。心をいっぱい動かすからだよ。でも普通哀しい時に涙って流れるよね。よっぽど嬉しくないと涙って出ないもんね。やっぱり哀しいことの方が心をいっぱい動かすんだね。何故って、それは嬉しいことって、心にとって楽な運動だからかな。そして体をいっぱい動かすと体が鍛えられて強くなるように、心もいっぱい動かす方が良い。それだけ鍛えられて強くなるから。だからサドはちっとも悪くない。でもそれを溜めておく心が問題なんだ。あなたの心ならば大丈夫。だってとっても温かいから。

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