コヘレトの言葉

今 この時を生きる   

コヘレトの言葉 1章

一代が過ぎ また一代が興る
地はとこしえに変わらない
日は昇り 日は沈む
元の所に急ぎゆき 再び昇る

南に向かい 北を巡り
巡り巡って風は吹く
風は巡り続けて また帰りゆく

すべての川は海にそそぐが
海は満ちることがない
どの川も行くべき所へ向かい
絶えることなく流れゆく

私は 太陽の下で行われるあらゆる業を見たが
やはり すべては空であり
風を追うようなことであった

曲がったものは まっすぐにならず
失われたものは数えられない
知恵が深まれば 悩みも深まり
知識が増せば 痛みも増す 
  

コヘレトの言葉 3章

天の下では
全てに時機があり
すべての出来事に時がある

生まれるに時があり 死ぬに時がある
植えるに時があり 抜くに時がある

殺すに時があり 癒すに時がある
壊すに時があり 建てるに時がある

泣くに時があり 笑うに時がある
嘆くに時があり 踊るに時がある

裂くに時があり 縫うに時がある
黙すに時があり 語るに時がある

愛するに時があり 憎むに時がある
戦いの時があり 平和の時がある

神はすべてを 時に適って麗しく造り 永遠を人の心に与えた
だが 神の行った業を 人は初めから終わりまで見極めることはできない

今あることはすでにあった
これから起こることもすでにあった
神は過ぎ去ったものを捜し求める

コヘレトの言葉 11章

雲が満ちれば 雨が地に降り注ぐ
木が南に倒れても 北に倒れても その倒れた場所に木は横たわる

風を見守る人は 種を蒔けない
雲を見る人は 刈り入れができない
あなたは どこに風の道があるかを知らず
妊婦の胎内で骨がどのようにできるかも 知らないのだから
すべてをなす神の業は 知りえない

朝に種を蒔き 夕べに手を休めるな
うまくいくのはあれなのか これなのか 
あるいは そのいずれもなのか
あなたは 知らないからである

コヘレトの言葉 12章

知恵ある者の言葉は 突き棒や打ち込まれた釘に似ている
集められた言葉は 一人の牧者から与えられた

わが子よ これ以外のことにも注意せよ
書物は いくら記しても果てしなく 
体は いくら学んでも疲れるばかり

聞き取ったすべての言葉の結論
神を畏れ その戒めを守れ
これこそ人間のすべてである
神は善であれ悪であれ 
あらゆる隠されたことについて
全ての業を裁かれる




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