Outputしてます?

 VUCAの時代と言われる今を幼児期で過ごす子どもたちにとって、必要なチカラとは、いかに自分らしさを表現できるか。昭和な世代がそんなことをこれからの令和キッズに?と思いつつ、最近、変わりつつある幼稚園の取り組みを紹介します。

 まず、教室にモニターを入れたことにより日常に映像が入ってきました。去年の運動会のDVDでイメージしたり、運動会練習の写真や動画で自分たちの態度や様子を客観視して反省や次へのモチベーションにつなげたりしています。保育の見える化やあそびの見える化を保育の中心にしたいと思ってやってきたことがようやく形になりはじめました。

 その中でも特に力をいれていることは、子どもたちの言葉をいかに引き出すかということ。遊びの中のひとコマを動画や写真で撮影してそれをみんなで共有し、その時の様子や考えていたことを子どもたちの言葉で著すという活動です。

 台本なしのやり取りなので子どもの『すのまんま』の日常に触れる新鮮さを味わいつつ、ともだちの発表を聞くことで、昨日と違うメンバーが遊びに加わるなど遊びが広がりを見せています。その中で少しづつでも自分のことが自分の言葉で話せる子どもが増えてくればいいなと思っています。

 そうなるためには、幼稚園が、お部屋が、安心して自分を表現できる場所でなくてはなりません。失敗が許されない・自分で考えずとも言われたことだけを忠実にできさえすればいい、そんな子どもを目指しているわけではありません。

 大人からすれば手のかからない、都合の良い子どもを育てたいのではなく自分らしさを出しても、失敗しても受け入れてもらえるそんな安心できる場所が幼稚園でありたいと思います。

 子どもたちにOutputを求めるためには、安心できる場所であることがその大前提になるのかもしれません。

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?