澤濱 嘉毅 [yoshitake.sawahama]

東北産関東在住、30代を迎え、大人の魅力を引き出そうと頑張っていますが、未だに中学生み…

澤濱 嘉毅 [yoshitake.sawahama]

東北産関東在住、30代を迎え、大人の魅力を引き出そうと頑張っていますが、未だに中学生みたいなノリが好き。 お酒が好き。 自分を見失った時は、見失った状態を楽しみながら生きています。 ご連絡はこちらまで→ youngsounds.135@gmail.com

最近の記事

(途中)【珈琲】ーあとがき

ーーーあとがきの前にーーー ※以前公開していた「あとがきシリーズ」ですが、文章が壊滅的に酷かったのと、余白の部分を強引に説明してしまっていたので非公開とさせていただきました。「あとがきくらい好きな事を書けたらいいのに」と思っている能天気で楽天的な自分に対して、馬鹿真面目な自分がNGを出したせいです。 以前のあとがきなのですが推敲をして、世に出せる状態になりましたら徐々に公開していきたいと思います。 ちなみに「東京」の高橋君ですが、無事プロットが完成したので後日公開出来そう

    • 珈琲

      表参道駅から少し歩いた場所にあるコーヒー豆専門店から外に出ると、今にも雨が降りそうな厚い雲が空を覆っていた。 天気予報も見ていなかったし、傘なんて持って来てはいない。 雨に降られると面倒なので、足早に駅へ向かう。 しかし、この洒落た街の雰囲気は居心地が悪い。 テラス席のある喫茶店がならび、コーヒーを片手にパソコンを開き仕事をしているサラリーマン。 上品なお召し物を身にまとった主婦たち。 冷め切っているであろうコーヒーに視線を向けることなく、ひたすらスマホをいじる若い女性。

      • 雨雲

        「もう終わりにしたい。」 彼女から告げられた別れの言葉に、僕は黙って頷くだけだった。 とうに察しはついていたし、時間の問題だとも思っていた。 椅子に座ったまま、彼女が出ていくのを目で見送った。 彼女は一度も振り返る事はなかった。 ドラマのように引き留めて欲しいなんて気持ちは一切ないのだろう。 彼女の背中を見つめながら決意の固さを思い知らされる。 ドアが閉まり、僕は飲みかけのコーヒーに視線を移す。 しかし何故、今日だったのだろうか。 窓の外は昼過ぎだと言うの

        • 親友

          ※2022年5月4日:タイトルを「指輪」から「親友」へ変更 もうすぐ20時半、客も疎らになったスーパーで僕は今日の夕食の食材を吟味していた。 一昨日は30%オフだった牛バラ肉が今日は売り場から消えていた。 想定外だ。 予定していた頭の中のレシピを一から立て直さないといけない。 一昨日の時点で買っておけば良かったと後悔しながら陳列された肉達を眺める。 豚肉へ移動しようと思った瞬間、ポケットのスマホが鳴った。 相手は同居人。 いつもながら腹が減って夕食の催促か、と半ばう

          東京

          この男はいつも突然やって来る。 彼氏でもない、友人でもない。 身体だけの関係、と言ってしまえばそれに然りだ。 土曜の13時、来客のチャイムが鳴る。 いつもの伸び切った癖毛、よれたシャツ、汚れたジーンズに煙草の匂い。 会話もなく、ただベッドの上に押し倒される。 いつもの事だ。 無骨で強引な癖に、動きひとつひとつに優しさと滑らかさを感じる。 マルボロの匂いがする優しいキスも同じく。 クーラーの温度を下げるが汗が滲み出る。 カーテンを閉めているのに蝉の声が煩い。

          初秋

          「自己肯定感のない男は嫌い。」 蒸し暑さがぶり返した夏の終わりの夕暮れ前の出来事だ。 突然彼女の口から発せられた別れの言葉に何も返せずにいた。 一緒に住んでいたアパートからは彼女の荷物がなくなっており、キャリーバックを片手に引く彼女を無言で見送るしか出来なかった。 自分なりに上手くやっている、つもりだった。 付き合い始めて3年、一緒に住んで1年、デートだって家事だって、彼女が不満に思わない程度にはやってきた。 ただ、いつも僕から最初に発せられる言葉は「ごめん」で、

          挨拶ー作者のこと

          はじめまして、澤濱嘉毅と申します。 ・文章を執筆すること ・書を書くこと ・物を造ること ・歌を歌うこと ・歌を作ること ・DIY を趣味としています。 全て「今その瞬間の自分の現状」を正確に表してくれます。 例えば書。 一文文字を書くとその日の体調が分かります。 自覚していなくても、すこぶる調子が悪くなる一日、逆に何でもこなせてしまう一日だと。 気付かない小さな身体の変化を教えてくれます。 趣味の大前提として「モノをつくる」事を重要視しています。