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パンピーが治安の悪い街でラッパーになった結果www 「HIP HOPとの出会い」

HIP HOPとの出会い


勉強は中学でやめた スポーツだって得意じゃない
喧嘩だって弱かった 俺には取り柄が無かった
だけど出会っちまったんだ こいつにYo
こんな俺にだっていつでも 平等に話してくれる
泣かしてくれる 笑わせてくれる
YOSROMANTIC
「Thank you for “DA”HIP HOP」


身の上話は退屈かもしれないけど、少しだけ自分の話をさせてほしい。

僕の母さんはいわゆる「教育ママ」だった。

塾、ピアノ、英語、水泳、空手、フィットネス…
小学校の放課後は、日替わりの習い事で埋まった。

「良い大学に行って、立派な大人になりなさい。」 が、母さんの口癖。

島根の田舎に産まれた母さんには、コンプレックスもあったらしい。僕が良い大学に入って立派になって。それを故郷で自慢したかったみたいね。

小5に上がる頃「中学受験をするため」たくさんの習い事は塾だけになり、汗だくになって遊びまくるはずの夏休みは、夏期講習で勉強漬けになった。
もともとたいして頭なんてよくなかったのに、無理やりつめこむもんだから、いつも脳内はパンク寸前。

ハッキリ言って、勉強なんて大嫌いだった。

色々と積み重なって、心はどんどん荒んで、
ある日、ある出来事があって、頭の中の糸が「プッツン」と音を立てて切れたのを感じて、
僕は母さんにこう言った。

「勉強は、もうしたくない。」

中学に入る少し前。
僕は一切の勉強をやめた。

そこから母さんの俺に対する興味は一気に薄れた。

「あんたは私の期待を裏切った」

母さんの口癖はそれに変わって
気付けばもう僕に何も言わなくなった。

勉強ばっかりしてたツケかな。スポーツはからっきしだったし、
ガリ勉をやめた神田少年の毎日は「がらんどう」になった。

そして神田少年は、近所の普通の公立の中学校入学して「がらんどう」のまま毎日を過ごす。

部活のバスケも、友達と遊ぶのも、楽しいんだけどね。
いつも、何か、なんとなく満たされないものを感じていた。

そんな時だった。人生を変える
あの瞬間がやってくる。

「これ、Lamp Eyeの証言って曲だぜ」

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運動会の練習で、学校のスピーカーからおもむろに流れてきた曲に、隣にいたスケーターの友達が反応した。

「これ…ラップ?ってやつ?DA・YO・NEとか?ポンキッキのオープニングみたいなやつ?

「バーカ、ちげーよ。お前知らねえの?HIP HOP」
「HIP HOP?なにそれ?」

その瞬間だった。
YOU THE ROCKが「証言」の中で叫んだ。

「耳かっぽじって聞けよ!!!」

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もちろんただのワンバース。
でも、あの時確かにユーちゃんダ兄貴は僕に叫んだんだ。

僕は出会っちまった。

「がらんどう」の心に、電流が走った。


一生忘れられない瞬間。

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