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昆虫料理研究会(現NPO法人昆虫食普及ネットワーク)を発足した理由とは

内山昭一先生へインタビュー


幼少の頃から昆虫食に親しんでいらっしゃった先生ですが、
はじめは昆虫食を美味しいものとは思っていなかったそうです。
そんな先生が、昆虫料理研究家として活動していらっしゃる
動機は何だったのでしょうか。

昆虫の美味しさを知る喜びを分かち合う未来のために

先生が幼少の頃食べていらっしゃった昆虫食は、蚕のさなぎの佃煮
だったそうです。不飽和脂肪酸が含まれ、体の良いものと分かっていながらも、当時の蚕のさなぎの佃煮として調理されたさなぎは、生糸を取った後の
お湯に浸かった後に調理されたもので、酸化しやすく匂いが独特で、
美味しいものではなかったそうです。しかし、1998年に東京で開催された
食用昆虫展に訪れ、昆虫食は
①世界各地で広く食べられていること。
②20億人に1900種以上が食べられていること。
③地域によっては加工した昆虫が、肉より高値で取引されていること。
などの特性があることを知り、驚いたそうです。

そこで、翌年の1999年の秋に、仲間の方とトノサマバッタを
河原で採って素揚げして食べてみたそうです。その時、その美味しさに
昆虫食は美味しくないものという認識が、美味しいものだという認識に
変わり、昆虫食の研究を進めていこうと思ったそうです。
そうして始まった活動の中から、昆虫料理研究会(現NPO法人昆虫食普及ネットワーク)が発足されたそうです(以後、ネットワークと記します)。

昆虫食の原点に触れられる  昆虫の会の開催


ネットワークでは、定期的に昆虫料理を食べる会を開いているそうです。
・セミ会(通常年1回、8月初めに実施)
・バッタ会(通常年1回、10月半ばに実施)
・親子でイナゴを採って遊んで食べる会(東京イナゴンピックを開催)

これらの会では、皆で集まって昆虫を採集し、元気のいいうちに
調理して食べることを行うことにより、昆虫食の原点に触れることができる
と先生はおっしゃいました。又、国連食糧農業機構(FAO)が昆虫食を
推奨してからは、グルメ、寄食が目的だった人のほかに、環境問題に関心が
ある人や、自由研究で昆虫食に挑戦される親子連れの方々も参加されるようになったそうです。

ネットワークでは今後も、昆虫の美味しさを知る喜びを分かち合う未来
のために普及啓蒙活動を続けていくそうです。
昆虫食に興味はあるけれど、虫の捕え方や調理法が分からない、という
人は、参加してみてはいかがでしょうか。今回も、事細かに色々
教えてくださり、先生ありがとうございました。

次回は先生へのインタビュー
Q5宇宙食としての昆虫食
について取り上げたいと思います。   yosino










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