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【百年ニュース】1921(大正10)9月14日(水) 満州馬賊に誘拐された三井物産吉林出張所の宮本次郎八が解放された。三井物産に対し500万円の身代金が要求されたが会社は拒否。張作霖傘下の現地官憲の討伐隊が救出した。誘拐犯は「草上飛」と通称されていた馬賊の頭目とその一味。

1か月ほど前に満州の馬賊に誘拐された三井物産吉林出張所の社員宮本次郎八じろはちが解放されました。

吉林の松花江の付近で馬賊の頭目「草上飛」の率いる集団に誘拐されたあと、三井物産に対し500万円の身代金が要求されました。しかし会社側は身代金の支払いを拒否し、東三省を支配する張作霖傘下の現地官憲の討伐隊が組織され、無事に宮本氏を救出しました。

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山本薩夫監督『戦争と人間 一部 運命の序曲』日活(1970)では、1928(昭和3)年の済南事件の直後に、吉林省の省都長春市の南方の伊通鎮にあった伍代公司伊通営業所で働く高畠正典(高橋幸治)が、通訳の白永祥(山本学)とともに馬賊に誘拐される場面が描かれています。

目隠しをされて大頭目(丹波哲郎)のところに連れていかれた高畑と白は、商業用のルートを開通して馬賊がその交易の安全を保障すれば保険料を支払うと約束します。荷馬車は3元、伊通河をジャンク船で運べば16元、と伍代公司側から持ち掛けるのが印象的なシーンです。

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