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ヒノキ皮剥き間伐をしてみた

昨年の春に皮剥きしておいたヒノキ。上を見上げれば、葉もなくなり枝だけになっている。一年半ほど経つので、枯れて乾燥が進んでいると判断し、伐採することにした。

いつもの通りの受け口、追い口を作り倒そうしたが、倒れない。クサビを打ち込んでも倒れない。よく見ると、隣の木の枝に倒れかかり、そのまま立っていた。根もとは切れているのに、、、さて、弱った。

下から順に切り刻んでいこうかと思ったが、木材として利用したいのでそれはできない。そこで根もとに近い部分を引っ張って、無理やり引き倒すことにした。

専用の道具はないので、工房からホイストを持ち出し、少しずつ引っ張る。滑車もないので角度も変えられず、根もと側とはいえ木の延長線上にいるのが少し不安。できるだけ、そばの木に隠れながら、不測の事態を想定して慎重に作業した。何度も繋ぎかえ、結局、根もとを5メートルも移動することで、ようやく倒れてくれた。

枯れた枝は軽く、非常に丈夫。重さもないので引っ掛かりやすい。

葉も枯れ落ちて、上が軽すぎるのが原因。隣の木の枝を折りながら倒れる姿を想像していたが、全く違っていた。とにかく初めての経験で余裕がなく、途中の写真がないのが悔やまれる。

細い部分は薪にするため小割りに。このまま薪になるほど乾燥している。
元に近い部分は板をとるため製材へ。乾燥しているので、森から出すのは楽である。

根もとに近い部分をよく見ると、表面に割れが発生していた。背割りを入れたような感じ。製材も自分でするので、どう影響するかを判断したい。

立ったままじわじわと枯れさせる皮剥き伐採。人によっては木が可哀想だと言う人もいるが、木が乾燥し軽くなることで作業性が良くなるなら、一つの選択肢だと思っていたが、伐倒技術がともなわないとかなり厄介だと分かった。

枝を片付け、小割りした丸太を斧で割り、薪を積み終えた頃に雨が降り出した。ちょうど良いタイミングに無事に作業を終えることができ、とても良い経験だった。おそらく余程いい場所でない限り、もう皮剥き伐採はしない。ただ、まだ昨年皮を剥いた木が2本残っている、、、、。伐倒の道具をもう少し揃えてから挑戦しようと思う。



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