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伝プトレマイオス『百言集《センティロキウム》』47


XLVII.
Quando in nativitate infelix stella in loco stellae felicis fuerit, in alia nativitate nocebitur habenti felicem ab eo, qui habet infelicem.

Planeta, infelicitans scilicet & infortunans, ut verbi gratia, ♂ in loco felicitatis in alia nativitate, ut in loco ♃ , nocebit qui habuit ♂ ei, qui habuit ♃ . Ut si ♃ fuit in ♊ in una & ♂ in altera in eisdem ♊. Haec Ptolemaeus. Additur verisimile nocumentum secundum naturam nocentis. Nam si ♄ est nocens, nocebit dolo: si ♂, ira & vi, a locis autem iudicant, ad quos pertinebit: ut si in 5. ad filios: si in 2. ad divitias.

[羅]或る誕生時星図において不幸な(邪悪)惑星があり、この場所に善惑星がある他の誕生時星図をもつ者がいるなら、不幸(災厄)惑星をもつ者がこれを損なう。

不幸な惑星もしくは邪悪惑星、つまり♂が他の誕生時(星図)の幸運惑星たとえば♃の場所にあるなら、♂をもつ者が♃をもつ者を損なうだろう。つまり一方の♊に♃があり、他方の♊に♂があるような場合。ここでプトレマイオスは損なうものの自然本性に準じて蓋然的な損害の類を追加している。もしも♄が損害を与えるなら、欺きをもって傷つけるだろう。♂なら怒りと暴力によって。一方、その場所から判断するなら、第五の家なら子供たちを、第二の家なら富を損なうことになる。

[希]或る誕生時星図で邪悪惑星が見つかる場所が、他の誕生時星図の幸運惑星の場所にあたる時、善惑星をもつ者は邪悪惑星をもつ者によって損なわれるだろう。
或る邪悪惑星が或る誕生時星図の或る場所にあり、この場所が他の誕生時星図の善惑星の場所にあたるなら、この邪悪惑星をもつ者は善惑星をもつ者を損ない、邪悪惑星をもつ者はこの者に優勢を誇ることとなる。また、善惑星がある場所に善惑星が見つかるなら、両者相互に利益を得るだろう。これとは逆に、損害は邪悪惑星の自然本性に由来する。これが土星の場合には欺きもしくは告発(誣告)、火星なら権力者の怒りを引き起こし、損害の種類は場所の自然本性による。たとえば中天は利益にかかわる損害、第二の家は損失を意味している云々。

[亜] プトレマイオスは言った。或る人の誕生時日〔星図〕で邪悪〔惑星〕の一つが占める場所を、他の人の誕生時日〔星図〕では善〔惑星〕が占めているなら、誕生時日〔星図〕で善〔惑星〕をもつ者を、邪悪〔惑星〕をもつ者が苦しめる敵対を指し示す。災厄の類は惑星の自然本性に由来し、起こることがらは場所の自然本性に一致する。関係性において起こるすべてのことがらは、このようにして起こる。
註解
関係性において起こることがらとは、或る邪悪〔惑星〕が或る善〔惑星〕の場所に、あるいは或る邪悪〔惑星〕が他の邪悪〔惑星〕の場所に、あるいは或る善〔惑星〕が他の善〔惑星〕の場所に、或る善〔惑星〕が或る邪悪〔惑星〕の場所に見つかる時に起こることがらを指している。邪悪〔惑星〕が善〔惑星〕の場所に、あるいは善〔惑星〕が邪悪〔惑星〕の場所に見つかる場合は、善〔財〕をもつ者には有害であり、邪悪〔災厄〕をもつ者には有用である。或る善〔惑星〕が別の善〔惑星〕の場所にある場合には、これら二つをもつ者たちの各々に有用であるが、或る邪悪〔惑星〕が他の邪悪〔惑星〕の場所にある場合には二人ともに不利であり、邪悪〔惑星〕の自然本性によって有害である。土星は陰口、告発、讒言を、火星は邪な企て、侵略行為をあらわしている。起こることがらは惑星が占める家の場所による。もしも惑星が権力〔力能〕の家に見つかるなら、権力を巡る活動に関係し、善〔財〕の家なら、善〔財〕に関係し等々。


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