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伝プトレマイオス『百言集《センティロキウム》』43


[羅]民の邪悪な相貌(相)は時(つかのま)の逆相として理解される。

民の邪悪な相貌(相)とは、その町の創建時の邪悪惑星の逆位および四角相のことで、「民の」と称される。時の有害な相とは逆相のことで、災厄惑星の四角相あるいは逆位が災厄(不幸)を示す。しかし時(折々)のことがらすべてにこれを応用することはできず、これは町の創建、国(市民)の創設、教義の受容とその後の定着について援用できるだけである。こちらは基本的で、先のものは遷移的一時的である。否定的な相が基本的であるとは、そこから導き出される損害を意味している。その後、時の(一時的な)邪悪な相がこの場所あるいは惑星に光線をもたらす時、たとえば♂が基本的に上昇位を四角相で眺めているなら、この邪悪な相の意味は♂の四角相から理解され、将来これと同じ星座(しるし)に到達する。とすると、基本的な相によって意味されるものごとは未来(のことがら)である。すると、時の(一時的な)善い相が邪悪を減じると言うのも、これが微弱でない限り、すべての基本的なものから解放されるということと解釈(推測)される。

[希]時の逆性配置は性的に有害なふるまいを喚起(刺激)する。
人々の合一(むすびつき)は諸善(惑星)が合に入る時に支配的となる。逆の場合は邪悪(惑星)に壊乱される。善惑星は姦淫を妨げ、邪悪惑星はこれを促す。

[亜] プトレマイオスは言った。自然本性と信仰と一致した合一を実現させる〔行為をなさせる〕ものは、邪悪〔惑星〕の数々によって阻害される一方、自然本性には一致するものの信仰には一致しないもの、および自然の推移に逆するものは、善〔惑星〕によって阻害される。
註解
これはつまり、最初、善〔惑星〕が支配的で、その意味するもの(しるし)の数々と結びついており、一方、邪悪〔惑星〕がこれを損なっている時には、婚姻が有利であるということ。不義〔姦淫〕zina’は自然本性に一致するものの、信仰には一致しない。男色および女性の同性愛はどちらも自然本性および信仰の経緯を逸脱しており、善〔惑星〕によって妨げられるが、邪悪〔惑星〕はこれに有利にはたらく。占星術師はこうしたことがらの一々について自然本性から逸脱する量〔軽重〕を十分に測りつつ進めねばならない。


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