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伝プトレマイオス『百言集《センティロキウム》』70


LXX.
In nativitate eorum, qui furore comitati divinant, nec Luna ☿ & neuter ipsorum ascendentem aspicit. In nativitate autem daemoniacorum ♄ quoque ad haec noctu in angulo erit. ♂ vero in die & maxime in ♋ vel ♍ vel ♓.
Concitatione furoris divinare, a mentis provenit perturbatione. Id facile accidit, si nec Luna, neque ☿ radios mittat in signum ascendens, quo nati persona significat. Sed non sufficit hoc, ☿ enim Lunam aspicit (ipse namque cogitandi actui praeest) impeditur huiusodi furor. Nam radij sui in Lunam immissi, nec mentem finunt ipsam in furorem indicere. Daemoniaci vero, ad haec ♄ qoque, qui diurnus est, noctu in angulo habebunt. Crescit enim malitia infortunantur stellarum, quando in angulo praeter sectam suam collocati sunt. Quare si ♂ in die habuerint angularem, idem consequentur. & maxime si hic vel ille in ♋ vel ♓, propter superabundantem horum signorum humiditatem, vel in ♍ situs est. ♍ enim cum domicilium & exaltatio ☿ fit, multum facit ad stabilitatem mentis. Quare si praesentia infortunantium alicuius Planetae laedit, confert ad perturbationem ipsius.

[羅] 天刑病の者たちの誕生時には月も水星も上昇位と相をなしていない。悪魔憑きの誕生が夜間である場合には土星が角隅にある。日中誕生の場合は火星が、それも特に♋、♍、♓にある。
天刑病はこころ(メンス)の惑乱に由来している。これは月も水星も誕生する者を指し示す上昇位に光をおくらない時に容易に起こる。しかしそれにとどまらず、水星が月(思惟活動に責任がある)を眺めているなら、この天刑病に蝕まれることはない(蝕まれる?)。それ(水星)の光線が月に投じられると、これによるこころの騒擾は已むことがないから。一方、悪魔憑きは土星が日中誕生では夜間の角隅にある。というのも邪悪惑星の邪悪はその昼夜区分の角隅から外れている時(落位にある時)に増大するから。また、火星が日中(誕生時)に角隅にあるなら、同じことが起こるだろう。特に♋あるいは♓の角隅にある場合には、この星座の湿の過剰が原因となって。あるいは♍にある場合には、♍が水星の宿にして昂揚位となるので、こころの安定が補強される(減衰される?)。いずれ邪悪惑星そのものがいずれかの惑星を損なう時、これを阻害することになる。

[亜] プトレマイオスは言った。癲癇症の人々はその誕生時日〔星図〕において月と水星の関係がない者たちで、これら二つのうちの一方が昇位点(アセンダント)とも関係がない。さらに、日中bi-al-naharの土星がその角隅にあり、夜bi-al-laylの火星〔がその角隅にある〕。
悪魔にとり憑かれた者たちもこれに一致しており、ただ土星が夜の角隅にあり、火星が昼の角隅にある点だけが異なる。特に角隅が巨蟹宮Saratan、処女宮Sunbulah、双魚宮Hawtにある時に。
註解
占星術師たち、諸判断にあたっての賢者たちは、月は体躯のようなものであり、これを眺める〔相をなす〕諸惑星はその惑星の特徴と一致したそこに認められる諸力能のようなものである。月と水星の間に相がなく、両者とも昇位点(アセンダント)を眺めている〔と相をなしている〕時、これはこの人が認識していることと一致した行動をとり、たいへん無関心〔無頓着〕であることの指標である。これら二つの一方が他方を眺めておらず(?)、さらにそれらの一方が昇位点(アセンダント)を眺めている〔相をなしている〕なら、無思慮で、悪魔憑きであるだろう。邪悪〔惑星〕が落位にあるなら、生まれる者は精霊Ginnに憑かれているか癲癇症だろう。
双魚宮、巨蟹宮、処女宮は二つの善〔惑星〕と水星の昂揚位であり、これらが誕生時日〔星図〕において妨げられ、枢要角にあるなら、生まれる者にはまったく判断力がなく、精霊Ginnにとり憑かれるだろう。


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