【ChatGPT】プロンプトはダーツのようなもの

はじめに

先日、GPTsのオンラインハンズオンセミナーを行いました。
そこで、ChatGPTのプロンプトを書く行為を「ダーツの的に当てるようなもの」と例えて説明したのですが、それを言っただけで、何の意味が分かりにくかったと思いますので、この文章で説明したいと思います。

プロンプトを書くこと＝プロンプトライティングは、ダーツのゲームに似ています。目標に向かって正確に狙いを定め、矢を投げるように、プロンプトもターゲットを明確にして書く必要があります。特に重要なのは、狙った概念の集合の大きさを絞っていくことです。ここでは、その共通点とプロンプトライティングのポイントについて詳しく見ていきます。また、それぞれのポイントについて、具体的な悪い例と良い例を比較して説明します。

まず、いくつかの重要な概念を定義しておきましょう。

プロンプトとは、AIに対して特定の反応や回答を引き出すための指示や質問です。

プロンプトライティングは、AIに対して有効かつ具体的な回答を引き出すために、適切なプロンプトを設計・作成する技術です。

集合とは、共通の特性や関連性を持つ要素の集まりを指します。

ベクトル空間は、数学や機械学習の分野で使われる概念で、各要素（ベクトル）が特定の方向と大きさを持ち、複数のベクトルが集まることで構成される空間を意味します。

1. ターゲットを明確にする

ダーツのゲームでは、中心のブルズアイを狙うことが目標です。同様に、プロンプトライティングでも、目的や期待する結果を明確にすることが重要です。明確なターゲットを設定することで、情報が正確に集まります。

悪い例:

• 「最近の技術について説明してください。」

良い例:

• 「2023年に発表されたAI技術のうち、特に注目されているものを具体的に説明してください。」

解説: 悪い例は概念の集合が広すぎて曖昧ですが、良い例は具体的な年と技術に焦点を絞っているため、求める情報が明確になります。

2. 狙った概念の集合の大きさを絞る

ダーツでは、得点を重ねるために狙う範囲を絞ることが重要です。同様に、プロンプトライティングでも、対象となる概念の集合の大きさを絞り込むことが成功の鍵です。これは、ベクトル空間上で関連する概念が集まっている小さな集合に焦点を当てることを意味します。

悪い例:

• 「マーケティング戦略について教えてください。」

良い例:

• 「中小企業がSNSを活用してマーケティング効果を上げるための具体的な戦略を教えてください。」

解説: 悪い例は概念の集合が広すぎて曖昧ですが、良い例は特定の企業規模と手法に焦点を絞っているため、具体的な情報が得やすくなります。これは、ベクトル空間上で関連する概念が集まる小さな集合に狙いを定めた結果です。

3. 矢を正確に投げる

ダーツでは、正確なコントロールが求められます。プロンプトライティングでも、具体的で明確な言葉を選び、誤解を招かないようにすることが求められます。

悪い例:

• 「プロジェクトの成功について教えてください。」

良い例:

• 「ソフトウェア開発プロジェクトにおいて、アジャイル手法を用いた場合の成功要因と失敗要因を具体例と共に説明してください。」

解説: 悪い例は概念の集合が広すぎて漠然としていますが、良い例は具体的な方法論と状況を明示しているため、より具体的な回答が期待できます。これは、ベクトル空間上で的確なポイントに矢を投げているのと同じです。

結論

プロンプトライティングは、単に質問を投げかけるだけでなく、ダーツのようにターゲットを明確にし、正確に狙いを定めることが求められます。狙った概念の集合の大きさを絞り込み、焦点を明確にすることで、より具体的で有用な情報を引き出すことができます。プロンプトライティングは、まさにダーツのゲームのように、精度と工夫が鍵となるスキルなのです。

【お知らせ】GPTsを内製化しよう

当社ではChatGPTおよびGPTsの内製化コンサルティングを行っています。
例えば以下のようなGPTsアプリを制作しています。

• ネイル写真からネイルアートを評価・スコアリングし改善案画像を出力するGPTs

• ちらかっている部屋の写真から捨てるもの、片付けるものを自動判別し、整理整頓の手順をアドバイスしてくれるGPTs

• 飲食店舗の外観写真からお客さんの入りやすさ、バリアフリーなどを自動で評価・スコアリングし、改善後のファサード画像を出力するGPTs

など、当社サイトで140種類以上ものGPTsの無料デモをお試しいただけます（ChatGPT無料ユーザーもご利用いただけます）。
詳しくはこちらからご覧ください(画像をクリック)↓👇