マガジンのカバー画像

Webデザイナーが知っておきたい色彩理論

4
運営しているクリエイター

記事一覧

Webデザイナーが知っておきたい色彩理論 その④ ~M&S理論~

それではムーン&スペンサー配色理論における色彩調和論である ・同一調和 ・類似調和 ・対比調和 上記をそれぞれ解説していきます。 ただ、解説を読む前に予め留意しておいていただきたいのは、これらはあくまで「理論」であり、「正解」とは捉えず、あくまで考え方の手法として捉えてください。 同一調和同一調和とは文字通り、同じ色相同士による配色方法です。 例えば、赤と、同じ赤に黒や白を混ぜた(明度を変えた)暗い赤やピンクとの関係は、基本的に調和するという理論です。 M&S理論で

Webデザイナーが知っておきたい色彩理論 その③ ~配色の基本~

ここからいよいよ配色についての内容に入っていきます。 かなりボリューミーな内容になってしまうので、回を分けて少しづつ連載していきます。 配色は知識とトレーニングデザインにおいて、この配色という分野は熟練者にとってもなかなか難しいジャンルになると思います。 自分には配色センスがない、色をどう組み合わせていいのかわからないと悩む人も多いと思います。 しかし、色彩センスは、9割以上はトレーニングによって得られるものです。 配色理論を知り、調和のテクニックを知り、トレーニン

Webデザイナーが知っておきたい色彩理論 その① ~色のルーツを知る~

デザインにおける「色の使い方」を勉強するうえで、世の中にはすでに沢山の種類の本が出ています。 しかし、その大体の内容は、見本となるポスターやイラストを使用してひたすらにこういう配色、こういう配色、というのを紹介していく内容のものが多いです。 それはそれでいいのですが、個人的にはどうにもピンと来ませんでした。見本をただ流し見ているだけの感じがして、身になっている気がしなかったのです。 もっと、その奥にある、配色を美しく見せるための原理や理論を知りたいと思ったのが、色につい

Webデザイナーが知っておきたい色彩理論 その② ~マンセルカラーシステム~

色彩学は基本的にこのカラーサークルがベースとなります。 ここでの解説もこのカラーサークルを用いながら色の仕組みを説明していきます。 ただ、このカラーサークルのままでは色調がシームレスに変化しているので色の特定が難しいかと思います。 そこで19世紀初頭、アメリカの美術教師であり画家だったアルバート・マンセルにより、色を体系化したカラーシステムが提唱されました。 マンセルは色相環を純色40色相に分け、色名や記号を付けて扱いやすくしました。 これにより色を伝えるうえで人