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官僚パワポのリデザイン

官公庁から出される様々な資料の要約、パワーポイントで無理やり情報を詰め込んだけど、なんだかよくわからない。なんだかんだと揶揄されがちで、最近ではもはやひとつの文化としてシニカルに楽しむ風潮すら感じられます。

ここでは、官僚パワポのリデザインに挑戦します。パワポでの情報整理の練習としてやっています。

リデザインするのは、
今回はこの「ニッポン一億総活躍プラン」を取り上げます。全4Pです。平成28年6月2日に閣議決定されており、本文は全85P、14枚版と今回リデザインする4枚版の概要がありました。http://www.kantei.go.jp/jp/headline/ichiokusoukatsuyaku/

と、このような資料です。それでは、これを再構成してみます。

リデザインの自分ルール
1.見やすくても、ページ数は増やさない
2.概要だけでなく、本文の内容も理解したうえで再構成する(パワポに載せる情報は自分で考える)
3.「政策に携わる人が家族に向けて、自分が何をしているか説明するために使える資料」となることをイメージ
4.選定に際して、政策の良し悪しの判断をするものではない。

で、作ったものがこちら

説明しなくても伝わっていないと、情報整理としては失敗な気がしますが、何を言いたかったのかと言うと
1枚目:何を目的にしているのか
2枚目:課題が何で、どうやって解決しようとしているのか
3枚目:解決の方法とターゲット
4枚目:目標達成のために、ロードマップ・評価指標を設定して取り組む

・まずは何を目指そうとしているのか。1枚目には目的だけを書きました。
・2枚目では、解決の構図を示しました。本文でも、少子化という課題とここで示された成長と分配のサイクル、というのがこの政策の重要なポイントであるとされていたので、強調しました。
・3枚目には、課題解決のために提案する3つの施策を挙げました。元の資料はそれに加えて、3つと不可分な働き方改革の重要性が述べられています。しかし、その後の具体的なプランには一切出てこないので、リデザインでは触れないことにしました。
・元の資料2ページ目以降は、それぞれの施策で何をしようとしているのか、を並べることに一生懸命になっていて、正直読む気持ちがなくなってきます。折角のウリである(と読めた)それぞれの課題について、ロードマップや評価指標をきちんと設定して具体的な取り組みに落とし込めていることがわからなくなってしまっていました。そこで、4枚目には、個別の内容を書き並べることは諦めて、取り組み方を紹介しました。

まだまだ、とは思いつつ今回はこんな形で作ってみました。


世の中でつくられる、曼荼羅とか、官僚パワポ、と呼ばれるようなものも誰かが世のため人のためと、真摯に取り組んだ成果やこれからの取組を表現しているはず。これを表現する方法が(リソース的な制約や、我々一般人に見せること以外を目的にしているために)残念に感じられる見た目であるせいで、その取組みそのものまで評価されないのは残念、誰かの真摯な仕事が情報整理で、きちんと評価されるようになるといいのにな、と思います。

ということで、官僚パワポを見て、わかりにくい(笑)、で終わってしまうのではなく、リデザインしてみました。

#パワーポイント , #パワポデザイン

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